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SUPER GT 第2戦:河野駿佑(No.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)「チェッカー受けたときの安心感で涙腺が崩壊したんだと思う」
SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子──その走りを続けた結果、前方の55号車に追いつきました。
河野:まず、(コースへ)出ていったときに(無線で)「3番手です」と言われました。そんな中、実は一度山内選手にBコーナー(ダンロップコーナー)で並ばれて。それをなんとか押さえて、タイヤが温まったところで落ち着いて走る中、前のARTA(55号車)が見えてきました。みるみるうちに差が詰まってくるので、毎周「何秒差」って無線で聞いていましたが、55号車がFIA GT3車両なので正直抜くのは結構大変だなと思いました。そこで(55号車と)バトルをしていて逆にスバルに抜かれたくないので、変な揺さぶりはかけずに抜くなら一発で抜かなきゃいけないと思ってました。結果、82周目のセクター3でうまく詰めていって、最終コーナーでインを取りました。直線で抜き返されてもなんとか1コーナーのブレーキングで行けるんじゃないかなと思って。ストレートも抜かれずに済みました。あそこで一発で抜けてなかったら、(61号車も含めた)3台のバトルになっていたと思います。
──97周目、トップにいた52号車がトラブルで戦線離脱しました。なにを思いましたか?
河野:(トップ52号車に対し)僕のほうがちょっとペースが速いというのが無線で入っていたので、「とにかく追いついてやろう」と。毎ラップ毎ラップ、何秒差と無線で入れてもらって差が少しずつ詰まっていた中で、100Rでスローダウンしている52号車が見えて……。「どうした?なにがあったんだろう」と思って。ライバルがトラブルでいなくなるというのは、ガチンコで戦う僕らにとってはビックリでしたが、それと同時に”トップに立つ”ということで、なんとしてもそれを守ってやろうという気持ちがさらに強くなりましたね。意外とプレッシャーはなかったです。普通に走っている分には、第1スティントでのペースと似ていて、ミスしなければ抜かれることはないなと思って意外と落ち着いていました。あとは(コース上の)トラフィックとか、GT500に抜かれるときにヘンなミスだったりタイヤカスを拾わないようにということは気にしましたが、特段「ヤバい、ドキドキする」っていうのはなかったですね。でも、第3スティントが始まるときからずっと(61号車に)後ろにつかれて、常に抜かれないようにと思っていたので、1位に立ってからその思いが強くなってもずっと高い緊張感はあったので、チェッカーを受けたときの安心感で涙腺が崩壊したんだと思います(笑)。
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