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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第14ステージ】モンテ・ジャラベールの激闘再び 妻と娘を思い勝利したマシューズ「僕がプロライダーである理由を証明したかった」
ツール・ド・フランス by 福光 俊介「がっかりだよ。一緒に逃げていたメンバーは最高だった。顔触れを見たときに逃げ切れると思ったよ。シュテファン・キュングもよく走ってくれた。でも、フィジカル的にも戦術的にも足りなかった。まだステージが残っているから、ポジティブに走り続けるしかないね」(ティボー・ピノ)
ステージ優勝争いとは対照的に、静かに進んだメイン集団。メインチェスとのタイム差調整のために、ユンボ・ヴィスマが残り20kmを前にスピードを上げて、モンテ・ジャラベールに到達した頃にはヴィンゲゴーのマイヨ・ジョーヌは安全圏に戻った。
ところが、そこまでに脚を使ったユンボ・ヴィスマのアシスト陣は、急坂に入ると同時に一斉に後ろへと下がってしまった。マイヨ・ジョーヌが単騎になったのを見て、UAEチームエミレーツが主導権を握った。
そうしてやってきた首位攻防。集団の人数が絞られてきた残り3kmでポガチャルがアタック。ヴィンゲゴーもすかさずチェック。これで他の総合上位陣を後ろに追いやると、両者のマッチレースとなる。もう一度ポガチャルが仕掛けたけど、ヴィンゲゴーは引き下がらない。最後まで2人の形勢は変わらず、“恒例”となったポガチャルのスプリントもヴィンゲゴーが封じた。
「タデイ(ポガチャル)が攻撃に出ることは分かっていたからね。何度でも仕掛けてくるであろうことは覚悟できていたよ。僕が逆の立場でも同じことをしていたと思う。もしかしたら明後日の休息日にも僕を攻撃してくるかもしれないね(笑)」(ヨナス・ヴィンゲゴー)
数度の攻撃もジョークのネタにされてしまったポガチャルだけど、チャンスとあらばトライしていく姿勢は変えないつもりだ。
「今日も試してみようと思っていたよ。もう少し上りが長かったら違った戦術で走ったと思うけど、このステージも悪くはなかった。今日のような走りを続けていきたいね。逃げ? いや、あれはワウト(ファンアールト)が前を走る選手との差を詰めようとしていたから便乗しただけなんだ。逃げに入っていたらワクワクするレースになっていただろうね。でもさすがにユンボ・ヴィスマがそれを許してくれるわけがないよね」(タデイ・ポガチャル)
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