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サイクル ロードレース コラム 2021年6月27日

【ツール・ド・フランス2021 第1ステージ結果速報】大規模落車が2度発生、波乱含みの幕開けはアラフィリップが鮮やかな勝利でマイヨ・ジョーヌ獲得

ツール・ド・フランス by J SPORTS 編集部
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ティム・デクレルク(DQT)がプロトンを牽引

ティム・デクレルク(DQT)やペテル・ヴァコッチ(AFC)がプロトンを牽引

2021年6月26日(土曜日)、フランス西端ブレストで第108大会ツール・ド・フランスが開幕、184人の選手が21日間3,414.4kmを走破しパリ=シャンゼリゼを目指す。

アクチュアルスタートが切られるとヴィクトール・カンペナールツ、マキシミリアン・ヴァルシャイド(共にチーム クベカ・ネクストハッシュ)、ヤン・バークランツ(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)らがアタック。メイン集団は逃げを容認せず、アタック合戦をしながら最初の4級山岳をカンペナールツが先頭通過。

15kmほど進んだところでフランク・ボナムール(B&Bホテルズ)、ダニー・ファンポッペル(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)、クリスティアン・ロドリゲス(チーム トタルエネルジーズ)、アントニー・ペレス(コフィディス)、イーデ・スヘリンフ(ボーラ・ハンスグローエ)の5選手にタイムギャップが生まれ、追走のコナー・スウィフト(コフィディス)が追いつき6人での先頭グループが形成された。

6つ設定された山岳ポイントをファンポッペル、ペレスらが先頭通過し、残り距離84kmでアタックしたスヘリンフが独走し3ポイント積み重ねて今大会初の山岳賞ジャージをほぼ手中に収めた。

残り距離46km、前から2番目を走行していたトニー・マルティン(ユンボ・ヴィスマ)が沿道の観客に接触し転倒、大規模な集団落車となった。巻き込まれなかったドゥクーニンク・クイックステップはペースを抑え、落車した選手たちが戻るまでレースはニュートラル状態となった。

残り距離28kmで独走していたスヘリンフが吸収され、緩い下りの残り距離7.7kmで再び大規模落車が発生。クリス・フルームやアンドレ・グライペル(共にイスラエル・スタートアップネイション)が巻き込まれている。今度はレースは止まらず、落車に巻き込まれなかった選手たちが全長3kmの最終峠フォス・オ・ルーへ向かう。

ドゥクーニンク・クイックステップの隊列が先頭で登坂開始、ワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)やマチュー・ファンデルプール(アルペシン・フェニックス)、マイケル・マシューズ(チーム バイクエクスチェンジ)らが続く。ラスト2.3kmでアルカンシェル着用のジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックすると誰もついていくことができない。

プリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)、ピエール・ラトゥール(チーム トタルエネルジーズ)が追いかけるがアラフィリップがさらに加速し2位以下に8秒のタイム差をつけ、おしゃぶりガッツポーズで区間優勝、初日マイヨ・ジョーヌ&マイヨ・ヴェールを手に入れた。アラフィリップはツール通算区間6勝目。

「今日はチームが本当にいい仕事をしてくれたので本当に勝ちたかった、新しく増えた家族のためにも自分のためにも全力を尽くした特別な勝利」アラフィリップ、勝利後インタビュー

Cycle*2021 ツール・ド・フランス

ハイライト動画 第1ステージ

第1ステージ結果
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)in 04h 39' 05''
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)+ 00h 00' 08''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 08''
4 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 08''
5 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 00' 08''
6 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 08''
7 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 00' 08''
8 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 08''
9 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)+ 00h 00' 08''
10 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 08''

個人総合順位
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)in 04h 38' 55''
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)+ 00h 00' 12''
3 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 14''
4 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 00' 18''
5 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 00' 18''
6 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 18''
7 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)+ 00h 00' 18''
8 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)+ 00h 00' 18''
9 バウケ・モレマ(オランダ/トレック・セガフレード)+ 00h 00' 18''
10 ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 18''

ポイント賞
1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)50 Pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア/チーム バイクエクスチェンジ)43 Pts
3 イーデ・スヘリンフ(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)20 Pts

山岳賞
1 イーデ・スヘリンフ(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)3 Pts
2 ジュリアン・アラフィリップ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)2 Pts
3 アントニー・ペレス(フランス/コフィディス)2 Pts

ヤングライダー賞
1 タデイ・ポガチャル(スロベニア/UAEチームエミレーツ)in 04h 39' 13''
2 ダヴィド・ゴデュ(フランス/グルパマFDJ)-
3 セルヒオ・イギータ(コロンビア/EFエデュケーション・NIPPO)-

チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)in 13h 57' 44''
2 アスタナ・プレミアテック(カザフスタン)-
3 チーム バイクエクスチェンジ(オーストラリア)+ 00h 00' 25''

敢闘賞
78 イーデ・スヘリンフ(オランダ/ボーラ・ハンスグローエ)

第1ステージのリタイア
148 ヤシャ・ズッタリン(ドイツ/チームDSM)
85 イグナタス・コノヴァロヴァス(リトアニア/グルパマFDJ)
226 シリル・ルモワンヌ(フランス/B&Bホテルズ)


コースマップ

第2ステージ 6月27日(日) 午後9:00 - 深夜1:45/J SPORTS 4
[区間] ペロス=ギレック > ミュール=ド=ブルターニュ ゲルレダン 183.5km(丘陵・難易度2)/審判地・別名「ブルターニュのラルプ・デュエズ」

■コースの特徴
古代ブルターニュ語で「海岸」を意味するコート・ダルモール県で繰り広げられる1日。黄色いレースは、グラニット・ローズ海岸、つまりピンク花崗岩海岸からスタートする。序盤は目を見張るような風景の連続だ。波に侵食された奇妙な岩々、遠くに散らばる小島、そして生物保護地区「ナチュラ2000」のたくさんの海鳥たち。

しかし今区間の本番は、115km地点で1995年ツール開幕地サン・ブリユーを駆け抜け、内陸に進路を取ってから。道はじわじわと起伏を増していき、目指すはミュール=ド=ブルターニュ!

区間フィニッシュを見届けるのは10年で4度目と、すっかりおなじみの審判地となった別名「ブルターニュのラルプ・デュエズ」は、全長2km・平均勾配6.9%。序盤1kmが10%の急勾配ながら、後半1kmは徐々に緩やかになっていく。だからこそパンチャーやクライマーはもちろん、過去3度は上れるスプリンターたちも区間上位にしっかり食い込んできた。

前回2018年大会と同様に、今回もやはり2度よじ登る。しかもフィニッシュ手前15.3km、1度目の山頂通過時にはボーナスポイント(上位通過3名に8、5、2秒)が設定されている。今すぐマイヨ・ジョーヌが欲しい者たちが、1度目も2度目も、積極的な戦いを繰り広げてくれるに違いない。

一方で3週間後にマイヨ・ジョーヌを着ていたい者は、タイムを失わぬよう要注意。初日同様この地で「3km救済ルール」は適応されない。3年前にはメカトラで、2人の総合候補が30秒以上のタイムを失っている。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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