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サイクル ロードレース コラム 2020年8月27日

【ツール・ド・フランス2020:選手相関】コロンビアとエクアドル。南米が生んだ二人の強者がしのぎを削る。ミゲルアンヘル・ロペス × リチャル・カラパス

ツール・ド・フランス by 山口 和幸
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ミゲルアンヘル・ロペス

ミゲルアンヘル・ロペス

2019ジロ・デ・イタリア第14ステージ。カラパスが独走し、第4ステージに続いて2勝目、大会通算3勝目を挙げた。総合成績でもヤン・ポランツェ(スロベニア、UAEエミレーツ)を逆転して一気に首位へ。

「チームはミケル・ランダとボクの2つのカードを持っていた。今日はランダの調子がよくなくて、ボクが首位をねらってアタックすることになった。自転車を始めた15歳の時からマリア・ローザは夢だった」とカラパス。

カラパスは最終的にエクアドル選手として初めて総合優勝した。中盤で首位に立った伏兵が最後まで逃げ切ったのは予想外だったが、「子どものころに抱いた夢は絶対に忘れちゃいけないんだ。決意をもって努力すれば現実になる」と語った。

最終日、ベローナの円形闘技場には最大収容数の9775人が集まり、随所でエクアドル国旗がうち振られた。南米出身選手の優勝は2014年のナイロ・キンタナ(コロンビア)に続く2度目だった。

エクアドルの自転車競技界は選手層が厚いわけではなく、カラパスが唯一の存在。しかし母国では多くの人が快進撃に熱狂し、自転車レースへの関心が一気に高まったという。

「欧州で走ることになって4年。ボクにとってこれはひとつのスタートだ。ボクたちチームはさらにその上の目標に挑んでいきたい」

初出場となる2020ツール・ド・フランス。ロペスはアスタナの絶対的エースとしてグランツール総合優勝を目指す。そして今オフにイネオス入りしたカラパスは、ジロ・デ・イタリア総合優勝の実績を持ちながら、コロンビアのエガン・ベルナルの連覇をアシストする立場に。ロペスにもマイヨ・ジョーヌのチャンスはあるはずだが、ベルナルになにかがあったときはカラパスがエースとなる可能性も? そう考えると今回のツール・ド・フランスは興味倍増である。

文:山口和幸

代替画像

山口 和幸

ツール・ド・フランス取材歴25年のスポーツジャーナリスト。自転車をはじめ、卓球・陸上・ボート競技などを追い、日刊スポーツ、東京中日スポーツ、Number、Tarzan、YAHOO!ニュースなどで執筆。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に『シマノ~世界を制した自転車パーツ~堺の町工場が世界標準となるまで』(光文社)。2013年6月18日に講談社現代新書『ツール・ド・フランス』を上梓。青山学院大学文学部フランス文学科卒。

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