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野球 コラム 2025年5月15日

【横浜好き】ベイスターズで注目される育成出身選手

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

開幕から1ヶ月以上が経過しましたが、宮崎敏郎オースティン梶原昂希や森敬斗など、レギュラーとして期待された選手が、故障や不振でなかなか機能せず、苦しい戦いが続いています。

スタメンもなかなか固定できない現状で、ダークホース的な存在として育成出身の選手がチャンスを掴むべく奮闘中です。

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5月1日に一軍登録され、4日の巨人戦で7年目のプロ初安打を記録した勝又温史は、2018年ドラフト4位入団ですが、3年目のシーズン終了後に球団から戦力外通告を受け、育成として再契約した選手です。

入団当初は投手でしたが制球難に苦しみ、野手転向を前提とした育成再契約でした。2022年はBCリーグの神奈川に派遣され、2023年にはイースタンリーグで105試合に出場して、打率.272、6本塁打、30打点の成績を残して同年オフに支配下登録となりました。

昨年オフにはオーストラリアのウインターリーグに参加するなど、長打力も秘めた打撃を磨き、今季は4月30日までに二軍で29試合に出場して打率.241、2本塁打、7打点をマークして一軍昇格となりました。

一軍では初スタメンとなった4日の巨人戦でプロ初安打を記録した後、7日の中日戦と9日の広島戦でいずれも代打として安打を放ち、自身3試合連続安打を記録しています。

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勝又が一軍登録された翌日に二軍から昇格した九鬼隆平は、2016年ドラフト3位で福岡ソフトバンクに入団した選手で、一軍出場は、2023年までの7年間でわずか10試合。2020年にはプロ初本塁打も記録していますが、放った安打は3年間で2本のみでした。

2023年シーズン終了後にソフトバンクから戦力外通告を受け、ベイスターズに育成選手として契約しました。移籍1年目の昨季は、二軍で本職の捕手だけでなく、一塁も守って55試合に出場。打率.264、3本塁打、10打点の成績を残し、今年の3月13日に支配下昇格が決まりました。

今季はここまで二軍で27試合に出場して打率.316、1本塁打、12打点をマークして5月2日に一軍昇格。10日の広島戦で代打として自身4シーズンぶりとなる安打を放っています。

昨季、正捕手のポジションを掴んだ山本祐大に、日本シリーズMVPの戸柱恭孝、若手ホープの松尾汐恩と、激しい捕手争いの中で、どこまで生き残ることができるか、注目したいところです。

投手では2018年育成ドラフト1位入団の宮城滝太が、今季は5月9日終了時点で、開幕から10試合連続無失点を継続中です。宮城もプロ2年目の2020年に、二軍で5勝を挙げてイースタンリーグの最多勝利賞を受賞。

2022年の7月30日に支配下登録され、2023年には初の一軍昇格で、11試合に登板して3ホールド、防御率3.86を記録。昨季は一軍登板こそ1試合のみでしたが、二軍では先発、リリーフとして31試合に登板して4勝3敗、防御率3.92をマークしています。

今季は自身初の開幕一軍入りを果たし、ビハインドでのリリーフ登板から4月29日の東京ヤクルト戦では勝ちパターンでも起用されるなど、さらなる飛躍が期待されています。

育成ドラフト入団選手では、堀岡隼人も今季プロ9年目で初の開幕一軍入りを果たしています。2016年育成ドラフト7位で巨人に入団した堀岡は、プロ3年目の2019年に巨人の高卒育成投手として球団初の支配下登録となりましたが、一軍では結果が残せず、2023年シーズン終了後に巨人から戦力外通告。

同年にベイスターズと育成選手として契約を結び、昨年6月に支配下契約。一軍ではレギュラーシーズン6試合に登板して防御率0.00をマークし、今季も開幕一軍入りを果たしましたが、リリーフとして4試合に登板したのみで、4月12日には登録抹消となっています。

その他にも、一軍実績のある選手では平良拳太郎中川虎大も、故障により育成降格を経験しています。チームが苦しい時期こそ、逆境から這い上がった強さを持つ育成経験のある選手に期待したいところです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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