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大いに盛り上がったWBC
9回二死、アメリカが、日本を1点差で追う状況で、マウンド上の大谷翔平と打席に入ったマイク・トラウトが対峙し、フルカウントから二刀流スターの投じた切れのあるスライダーをMVP3度受賞のスーパースター選手が空振りして決着。
そんな、ハリウッド映画でも避けるのではないかと思われるベタな筋書きが、実際に起こってしまった今年の「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」(以下WBC)の決勝は、歴史に残る名勝負として長く語り継がれることになるだろう。
ところで、この劇的な結末を現地はどう見たのか。アメリカのスポーツ誌『スポーツイラストレイテッド』は試合後、電子版に「日本による、すぐに古典になるほど最高のWBC制覇に野球界が反応」と題した記事を掲載し、SNSなどを賑わせた、この決勝の顛末を受けての反応を紹介した。
記事では冒頭で「WBC全体は、1点差の試合の9回二死に訪れた、マウンド上にいる日本のショウヘイ・オオタニと、アメリカ代表のマイク・トラウトが対戦したその瞬間へ向けて築き上げられていた」とした。
さらに「オオタニのトラウトに対するフィナーレは、興奮の度合いを促進させ、相応しいエンディングをもたらした」と、くだんのシーンについて表現した上で、「今年のWBCの結末は、ソーシャルメディア上で膨大な量のリアクションを引き起こした」として、「いくつか秀逸なものを」紹介している。以下、その抜粋である。
◆サラ・ラングス(MLB.com記者)
「このWBC全体を通して、ショウヘイ・オオタニより速い打球を打った選手や速い投球を投げた選手は1人もいなかった。それについて、じっくり考えてみましょう」
◆マーカス・ストローマン(プエルトリコ代表/シカゴ・カブス投手)
「ショウヘイ・オオタニに10億ドルを与えよ。ベースボール・フィールド上の神話に出てくるユニコーンの神だ!」
◆アンソニー・カストロビンス(MLB.com記者)
「両チームともに、人間だけでチーム全体が形成されていたなら、日本vs.アメリカの結果がどうなっていたかは、誰にも分からなかった」
◆トム・フォーネリ(CBSスポーツ記者)
「MLBの投手たちは注目せよ。マイク・トラウトを討ち取るのに必要なのは、100マイル(161キロ)の速球と、最後の最後で1フィート半(45センチ)曲がる89マイル(143キロ)のスライダーだけである。それだけだ」
◆ダン・シンボルスキー(ファングラフス記者)
「オオタニとトラウトを擁しながら、勝率5割未満で(レギュラーシーズンを)終えるのは、ツール・ド・フランスでバイクを使わせてもらったにも関わらず負けるようなものだ」
J SPORTS 編集部
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