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バンテリンドームナゴヤ
球団90周年のアニバーサリーイヤーを少しでも実りのあるものにしたい中日ドラゴンズ。正直上手くいったことの方が少ないシーズンだが、まだ残り試合は少なからずある。本稿ではオールスター明け、後半戦に向けてのみどころ・ポイントを10個並べてみようと思う。
J SPORTS STADIUM2026
1 現状の把握
今季はここまで94試合を戦い、38勝55敗1分け。5位・広島とは1ゲーム差の最下位である。3位の東京ヤクルトとは7ゲーム差。6年ぶりのAクラス、14年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出に向けては非常に厳しい状況と言わざるを得ない。
2 残り試合数と対戦成績
シーズン残り試合は「49」。これを仮に30勝19敗で進められた場合、68勝74敗1分け。借金6を背負うが、これでやっとCS争いに加われるくらいだ。対戦数の多い東京ヤクルト、広島(ともに残り12試合)を9勝3敗でいって、あとの3チームには5割で凌げばいける。
3 若きエースの復権
では、具体的にどうすれば良いのか。まずは、若きエース・高橋 宏斗の復権は絶対条件だ。ここまでわずか2勝と苦しんだが、7月20日の東京ヤクルト戦(神宮)では質の高い投球を展開して久々の白星。残り試合は全て勝つ勢いで投げてもらいたい。
4 主砲のアーチ量産
投のキーマンが高橋宏なら、打のキーマンは細川 成也だ。ここまでチームトップの15本塁打を放っているが、不振や故障に苦しむ時期も長かった。オールスターゲームでは第2戦で2本塁打を放ってMVPに輝く活躍。その勢いで夏場のアーチ量産に期待だ。
5 勝ちパターンをより強固に
9回には絶対的クローザー・松山 晋也が君臨。交流戦前後から吉田 聖弥の台頭と橋本 侑樹の安定感が増し、勝ちパターンを構築できた。夏場に向けて、もう1~2枚僅差リードで投げられる者を作りたい。アルベルト・アブレウか、藤嶋 健人か、それとも。
6 リードオフマン&主軸の同期コンビ
岡林 勇希が出塁して、石川 昂弥が還す──。互いに2001年度生まれの同期コンビはそんな瞬間を望んでいるに違いない。キャリアとしては岡林が先に出てきて、石川が追いかける形。ただ、今季に限っては石川の活躍が目立っている。背番号「1」の奮起を見たい。
7 新人と外国人
今季の先発投手陣はルーキーなくして回せなかった。中西 聖輝と櫻井 頼之介のドラフト上位コンビである。そして、外国人では左腕のカイル・マラーと大砲のミゲル・サノーに求められるものは大きい。特にサノーには細川や石川を助ける働きを望む。
8 エリア51の帰還は?
現有戦力だけでは目標達成に至らない。奇跡を起こそうとするなら「Xファクター」が必要だ。中日の場合は上林 誠知が筆頭候補になる。昨季は17本塁打27盗塁の大活躍を見せたが、今季は故障のため一軍未出場。ファームでは実戦復帰をしており、まもなく戦列に名を連ねそうだ。
9 その他の「Xファクター」候補
一軍未出場組といえば、育成から支配下登録された3選手も楽しみだ。サイド右腕の森 博人と宮内 春輝にはブルペンの活性化、外野手の福元 悠真にはレギュラーを脅かす打棒を見せてもらいたい。3年目左腕の福田 幸之介、2年目内野手の森 駿太もぜひ戦力に。
10 場の空気を支配する
今季は特にバンテリンドームナゴヤの熱気がすごい。筆者も村松 開人が決めた逆転サヨナラ勝ち(7月24日の横浜DeNA戦)を現地で目の当たりにし、球場の雰囲気をファンが作る瞬間を実感した。今後も代打・阿部 寿樹の登場時など、押せ押せの空気をどんどん作って、勝ちに結びつくと良い。
中日ドラゴンズ2026
このように定量的・定性的問わず10個のポイントを出してみたが、現実的には本当に難しい残り試合になると思う。ただ、諦めるのはまだ早いし、交流戦明け以降はチームのポテンシャルの高さを見せられている。
「勝ち」に勝る良薬はないし、プロは勝って和と成すと言われる。残り試合は可能性がある限り、内容より勝つことを求めて戦ってもらいたい。
文:加賀一輝/写真:産経新聞社
加賀 一輝
1988年3月6日、愛知県生まれ。2016年~23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。24年より独立。スポーツに関するライティング、編集、MCなど幅広く活動する。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。Xアカウント
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