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野球 コラム 2020年12月26日

シーバー、モーガン、ブロック・・・「2020年のさようなら 今年旅立った元メジャーリーガー」

MLB nation by 豊浦 彰太郎
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打のミッキー・マントルとともに、「ルースが建てた家」で73年限りで取り壊された初代のヤンキー・スタジアム時代最後のスーパースター。通算236勝はヤンキース史上最多で、勝率.690は近代野球の200勝投手では歴代1位、ワールドシリーズ10勝も史上最多だ。正確無比の制球力と「5番街の銀行の頭取のよう」と評された冷静沈着なマウンドさばきで知られたが、キャリア後半はエメリーボールという不正投球に手を染めていたことを後年告白している。ヤスリで磨いた指輪やベルトのバックルなどでボールホークにこっそり傷を付けていたようだ。74年に殿堂入りし、「16」は球団初の投手としての欠番になった。存命の最高齢ホール・オブ・フェイマーは93歳のトミー・ラソーダで、フォードは彼に次ぐ年長者だったが、91歳での大往生でNo.2は90歳のウィリー・メイズとなった。

ジョー・モーガン(10月11日没 享年77歳)

75〜76年世界一のレッズの中心的存在で、両年ともMVPに輝いた。身長170cmながら最高出塁率4度の選球眼と、通算268本塁打のパワー&689盗塁のスピード、二塁手としてゴールドグラブ受賞5度の守備力と、正に万能だった。78年秋のレッズ来日メンバーから外れたのは残念だった。主としてその出塁率の高さで、21世紀以降普及したセイバーメトリクス的に最も高く評価されるタイプのプレーヤーだったが、自身は統計学より勝負のあやを重視するオールドスクール派で、引退後長く務めた解説者としてはセイバーを毛嫌いしていた。その分、第1回WBCでは日本チームを「基本がしっかりしている」と高く評価した。90年殿堂入り。

ディック・アレン(12月7日没 享年78歳)

64年の新人王で72年のMVP。トラブルメーカーとしても有名だったが、そのキャリアは黒人差別との戦いであったことを忘れてはいけない。守備時もヘルメットを着用したのは、スタンドから物を投げつけられたから。現役生活は15年と長くはなかったが、通算OPS+は156で、あのウィリー・メイズ、フランク・トーマスと並び歴代14位タイだ。「リッチー・アレン」と表記されることもあった。リッチーもディックもリチャードの愛称だが、前者は幼児的なニュアンスもあり、誇り高い彼はこれを毛嫌いした。初の屋根付き球場アストロドームが開場2年目の66年に人工芝を採用した際に、「馬が喰まぬもの上でプレーできるか」という名言を吐いたことでも知られる。

文:豊浦彰太郎

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豊浦 彰太郎

1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]

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