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長く曲がりくねった道の果てにギレス&ポワリエ組が戴冠「これは私たちのキャリアにおける大きなマイルストーン」| ISU四大陸フィギュアスケート選手権2024 アイスダンス レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部全米王者にして世界王者のチョク&ベイツ組が体調不良で欠場したため、急遽上海入りしたエミリア・ジガス&ヴァディム・コレスニク組(アメリカ)は、初めてのISUシニア選手権大会で4位と堂々たる成績を残した。3位カレポノまではたったの1.07点差だった。
元世界ジュニア王者のコレスニクのずば抜けたテクニックと、丁寧で愛あふれるエスコート、そしてほんの2年前までシングルスケーターだったジンガスの優れた身体能力とが、ポジティブな化学反応を引き起こししている。FDは今シーズン3度目のパーソナルベスト更新。特にツイズルとリフトの点の伸びが激しく……凄まじい勢いで進化を続けている。
一方で同じく元世界ジュニア王者パーソンズとグリーンのカップルは、2年前の四大陸制覇以降、少し足踏みが続いている。1年前は転倒の影響もあり5位に終わったが、今大会は大きなミスのないまま、6位に後退した。GOEによる加点が全体的に薄く、また昨季は項目によってはついに9点台に乗ったPCSも、8点台中盤に抑えられた。
昨ジュニアワールド銀メダリストのハナ・イム&クァン・イェ組(韓国)は、シニアとして初めてのチャンピオンシップを、7位で締めくくった。
賛否両論あったものの、日本のアイスダンス3組ににとっては、この四大陸こそが世界選手権選考会だった。少々異例とも言える状況の中、すでにベテランの域に達した小松原美里&小松原尊組が8位入賞を果たし、モントリオール行きを決めた。
すでに2度の世界選と1度の五輪を戦ってきた経験と、全日本チャンピオンとしての意地。「緊張した」と正直に振り返りつつも、重圧に打ち勝つ強いメンタル。なにより小松原組は、結成8年目にして、いまだ自分たちに大きな伸びしろがあることを証明した。
RDもFDも、実に2シーズンぶりに、パーソナルベストを塗り替えた。RDは3.16点、FDは一気に7.34点もアップ。全日本後に最も力を入れてきたというスピードを活かし、ツイズルではプログラム2本とも今大会参加者中4番目の高い評価を得た。またPCS演技構成は、FDの「構成力」と「演技力」とで初の8点台乗り達成。「自分たちが取り組んできたことに対して成果を出せたことで、自信がついた」と、世界選手権へ向け確かな手応えを持ち帰った。
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