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フィギュア スケート コラム 2024年1月19日

アダム・シャオイムファがフランス男子として60年ぶりの快挙「初優勝のときとは異なる嬉しさ。最高の気分だ!」 | ISU欧州フィギュアスケート選手権2024 男子シングル レビュー

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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「これほど重要な大会でメダルを獲得できたことは、とてつもなく名誉なこと。これ以上、なにを言うべきなのか分からない。ただ、今は、ひたすら嬉しい」

2026年冬季五輪の開催国であるイタリアは、2年連続で全参加国中最多のメダル4個を獲得。男子シングルでもトップ10に3選手を送り込むという素晴らしい成功を収め(ガブリエーレ・フランジパーニ4位、ニコライ・メモラ10位といずれも自己最高位を記録)、中でもマッテオ・リッツォが、自身にとって2年連続3度目の表彰台乗りを果たした。

実力通り、と単純に言うことなど許されない。右腰に痛みを抱え、年末の国内選手権は欠場を余儀なくされ、トレーニング時間がわずか3週間程度しか持てなかった上に、この欧州選手権直後には手術を控えている……そんな複雑な状況の中で、リッツォは勇敢に戦い抜いた。

SP冒頭で4回転トーループがすっぽ抜け、2回転ノーバリューとなろうとも、決して気持ちを切らさなかった。以降はあらゆる要素をクリーン&レベル4でまとめ上げ、とりわけ軽やかで流れのあるアクセルは、全参加者中トップのGOEで絶賛された。しかもSPを6位で終えた時点で、表彰台まで約10点差と遠くても、リッツォはメダル争いを諦めないと宣言した。「だってこのスポーツでは、なんだって起こり得るのだから」と。

長い完全休養に入る前の、間違いなく今シーズン最後の演技で、リッツォは凄まじい底力を見せつけた。軸の細いきれいな4回転トーループで、FSへふわりと飛び込むと、次々とジャンプを成功させていった。調整不足による疲労がたたり、プログラム最後のジャンプ(3回転アクセル)だけは惜しくも転倒したが、最後までその雑味のない端正な滑りを貫き通した。

FSだけなら2位の好演技は、望みどおりにリッツォを表彰台へと押し上げた。ドクターには「これ以上悪くなりようがない」と宣告されながらも、欧州選を家のテレビで見ていたくなんかない……と強い覚悟で手に入れた、銅メダルだった。

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