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イ・ヘインがキム・ヨナに次ぐ韓国史上2人目の四大陸選手権チャンピオン「ただただメダルが欲しかった」|ISU四大陸フィギュアスケート選手権2023 女子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部他のアメリカ女子も、最高の結果を導き出すことは出来なかった。「本拠地」コロラド・スプリングスでパーソナルベストの好演技を披露し、興奮を隠せなかったSP4位アンバー・グレンも、苦しく長い日々を乗り越え、怪我からの完全復活を改めてアピールしたSP5位ブレディ・テネルも、FSは得点が伸びなかった。総合では6位と7位に後退。開催国である母国に、3大会ぶりのメダルをもたらすことはできなかった。
アメリカ勢がまるで上手くやれなかったFSで、トップ5に並んだのは韓国勢3人+日本勢2人。しかも6位テネルを挟んで、7位にも日本選手が入った。総合でも同じく、上位5位までを日韓が独占した。
3人ともシニアのISUチャンピオンシップ出場は生まれて初めて……という日本の3人は、SPではそれぞれの最大限を発揮できなかった。渡辺倫果も吉田陽菜は武器の3回転アクセルでミスがあり、千葉百音はコンビネーションジャンプで回転不足。千葉7位、渡辺8位、吉田10位と、少々出遅れた。
ただ日本女子3人は、気持ちを切り替え、奮起する強さを持っていた。「FSでは全部出し切る」と臨んだ吉田は、冒頭3回転アクセルの転倒にもめげなかった。以降も完璧ではなかったが、「納得」のジャンプが飛べた。なにより今大会のために重ねてきたたくさんの練習を思い出し、最後まで戦い抜いた。FSだけなら7位。トータルでも8位に浮上した吉田は、来季以降の本格シニア転向に向け、「大きな一歩を踏み出せた」と感じている。
20歳の渡辺は、FS終了直後に、何度も氷上でうなずいた。冒頭の3回転アクセルは、今度こそきっちり着氷してみせた。コンビネーションの3回転ルッツが1回転に抜けてしまうミスはあったものの、あとはすべてを冷静にまとめた。FS4位で、トータルでは200点超えの5位。約1ヶ月後の初出場・世界選手権に照準を合わせる渡辺は、この「特殊な状況下」で戦った四大陸での失敗と成功を糧にして、さいたまではさらなる飛躍を誓う。
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