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17歳の三浦佳生が史上最年少優勝で歴史に名を刻む「自分自身を、誇りに思います」 | ISU四大陸フィギュアスケート選手権2023 男子シングル レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部1位三浦、2位キーガンがSP・FS通して不動だったのだとしたら、3位の座には、佐藤駿が大逆転で駆け上がった。
SPを3位で終えた地元アメリカのジミー・マとの得点差は、約6点あった。しかも4位と5位には、四大陸優勝経験者のボーヤン・ジン(中国)とチャ・ジュンファン(韓国)がつけていた。
ただしジュンファンはジャンプミスが続き、北京五輪以来1年ぶりの本番だったボーヤンも、いまだ本来の調子とは程遠く、それぞれ総合4位と7位で大会を終えた。またSPでは自己ベストを9点近く更新したマは、FSでは一転、今季自己最低点。「メダルは考えなかった」と本人は語るが、冒頭から3つのジャンプを続けて失敗。まさかの総合9位に陥落する。
4回転トーループで転倒し、思い通りの成績が出せず、SP後は「申し訳ない」と失望を隠せなかった佐藤は、2日後のFSには気持ちを完全に入れ替えて臨んだ。三浦から「一緒に表彰台に乗ろう」と声をかけられ、奮起したという。
佐藤にとっては重要な得点源である冒頭3つのジャンプエレメンツを、まずは次々と決めた。特に大きく鮮やかな4回転ルッツは完璧。GOEだけで3.78点と、国際大会では自己最高タイの加点をもぎ取った。スピン後の4回転トーループも、やはり極めて高い加点で評価された。
後半はいよいよ標高の影響が脚に来たのか、「ステップの時は死にそうだった」と振り返った通り、レベルの取りこぼしも見られたが……フィニッシュと同時に右の拳を突き上げた。納得の演技で大逆転。やはり人生初のISUチャンピオンシップ表彰台乗りを果たした。
またイ・シヒョン(韓国)がSP14位から総合6位へジャンプアップを果たし、やはりSP12位と大きく出遅れたミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)が、昨世界ジュニア2位の地力を発揮し、4回転3本で総合5位に食い込んだ。
島田高志郎は総合11位で終了。ただSPでもFSでも4回転2本に挑戦したし、残念ながら2回転止まりだったものの、SPのコンビネーションでは4回転ルッツさえ勇敢に試みた。なによりSPでは目標としていた「自分自身で楽しんで滑る」を達成できたし、FSではチャップリンのユーモラスな演技で、アリーナの観客をたっぷりと楽しませた。「素晴らしい経験となった」と、本人も断言する。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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