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三浦璃来&木原龍一組が日本人ペアとして史上初めての金メダル「日本の若い人たちが、ペアをやりたい、と思ってくれるはず」| ISU四大陸フィギュアスケート選手権2023 ペア レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部その後も決して完璧な出来ではなかったかもしれない。レベルもいくつか取りこぼし、GOEの小さなマイナスは全部で3つついた。それでも、少し早歩きしただけでも息が上がるほどの高地で……FSの4分間を全身全霊で戦い抜いた。SP後の記者会見で「この標高はペア男子に最も大きな影響を及ぼすが?」と問われ、「でも空気はある。すべては気持ちの問題」と言い切った木原は、最後の瞬間まで、毅然とした態度を貫き通した。
音楽の終了と共に、木原は氷へと倒れ込んだ。本音も吐き出した。「空気が薄かった。本当にきつかった」。三浦は満面の笑みで、「でも龍一君はいつも倒れこむんですよ」と、常にパートナーが全力疾走であることを強調した。
三浦&木原組の頂点を脅かすものなど、今大会には存在しなかった。SPに続き、FSでも首位のスコアを叩き出し、トータル208.24点で金メダルを射止めた。
ちなみに四大陸選手権では、金メダルどころか、日本ペアのメダル獲得さえも初めて。また世界選手権(銀1、銅1)、世界ジュニア(銀2、銅1)を含むISU主催の国際選手権大会のペア種目において、日の丸が真ん中に掲揚されたのは、史上初めての快挙となる。
「日本人ペアとしてISUの大会で初優勝できたのは嬉しいです。2人で頑張ってきたことが、こうして結果として表れ始めた。そして僕らを見た日本の若い人たちが、ペアをやりたい、と思ってくれるはず。だからまだまだ頑張らなくちゃ」
歴史を作り続ける三浦&木原の、次の着地点は、日本開催の世界選手権。日本ペア史上初の「銀」を手にした、昨季の自分たちを超えることさえできれば……大きな栄光は約束されている。
全米&世界チャンピオンのアレクサ・シメカ・ケネリム&ブランドン・フレイジャー組が欠場する中、開催国アメリカペアとしての責任を、エミリー・チャン&スペンサー・ハウ組は立派に果たした。特にFSではパーソナルベストを更新する会心の演技で、2年連続の四大陸銀メダリストとなった。
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