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第72回全国高等学校スケート競技・アイスホッケー競技選手権大会(インターハイ)フィギュアスケート競技 男子シングルレビュー
フィギュアスケートレポート by 中村康一(Image Works)3位 周藤集(すとう・つどい)
周藤集
とても美しい演技をする選手だ。スケーティングの質も、表現力も素晴らしい。今回はフリーで4回転に果敢にチャレンジ。結果、パンクして1回転になってしまったが、その後はすぐに立て直すことに成功した。
「初めてのインターハイで3位に入れたことは嬉しかったです。全日本後は、フリーに4回転を入れる練習をしてきました」
まだまだ安定感に欠ける印象だが、ポテンシャルは非常に高い選手だと感じる。何より、高校1年生でトリプルアクセルをマスターし、4回転に挑んでいるほどなのだ。来季の目標は全日本ジュニア優勝だという。十分に狙えるはずだ。
4位 森本涼雅
森本涼雅
インターハイのフリーでは、トリプルアクセルに挑戦するというテーマがあった。結果は失敗に終わったが、良いチャレンジだったと感じる。
「アクセルは練習でもまだクリーンには決まっていません。ただ回転不足で着氷することは増えてきたので、若干アクセルの感覚が良くなってきた実感はあります」
今季、森本選手の演技は、エレメンツ重視の傾向が強かった。スケーティング、エレメンツの前後、つなぎを改善すればもっと点数が伸びるはず、と常々感じていたので、その点を本人に聞いてみた。
「全日本ジュニアで感じましたが、PCS(演技構成点)が高い選手に負けてしまうことが増えてきたので、そこはこれからの課題だと思っています。オフシーズンに練習を頑張ります」
本人も改善の必要性を感じているようで、来季の進化を楽しみに待ちたい。
5位 菊地竜生
菊地竜生
5位入賞と健闘したのだが、取材では反省の言葉が多く聞かれた。
「自信のあったアクセルは決めることができたんですが、その他のところでミスがあって演技が崩れてしまったのが反省点です。全日本ジュニアで8位以内に入れず、全日本選手権に出られなかった悔しさをぶつけようと思って臨んだ試合でした。今回の出来栄えに納得はしていないんですが、次につなげたいと思います」
このインターハイに限らず、今季はトリプルアクセルの確率は上がったものの、それ以外のジャンプをまとめられていない印象だ。
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