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フィギュア スケート コラム 2022年7月27日

#3 ISU技術委員 岡部由起子さんによる「ルール改正」について(2) | 町田樹のスポーツアカデミア 【Forum:フィギュアスケートが求める理想のルール】

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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M:実はISUの総会が開かれてから、様々な報道がなされています。ISUが公式的に出している情報は、そんなに多くはないんですよね。ですから、ルールの全貌はまだまだおぼろげなところもありますが、その中でISUの総会に実際に参加されていて、長年技術役員としてフィギュアスケートに携わっておられる岡部さんから話を聞けたというのは非常に貴重でした。確かなソースになりますよね。

M:その上で、今回のルール改正ですが、ここまで要点を絞ってお話しました。大きな改正だと言われていますけれども、報道されているよりも、そこまで大きくはないのではないかという風にも思います。選手のパフォーマンスを根底から変えていくような大きなルール改正では、とりあえずはありませんと思っていいのではと思うわけです。ただ、演技構成点の係数は男子の方が多く、その他のカテゴリーが少ないということはあります。SDGsやジェンダー平等ということが社会でも叫ばれている世の中ですので、技術点と演技構成点を50/50にするという理念は分かりますし、なるべく同じ方がいいのではないかと私も思います。

視聴者からTwitterで届いたご意見

「技術を取得するのに時間がかかり、かつ練習環境の確保が選手により全く異なる競技であるのに、ルール変更が頻繁で翌シーズン適応などは厳しいと思います。もっと早く決定するのが望ましいのではないでしょうか」

M :全く同感です。私も選手時代、これに関して申したことが一度だけあります。ルール改正の審議が行われて決まったとしても、実際に選手は、次のシーズンのプログラムがすでに制作し終わっている傾向があるんです。ですので、ルール改正に基づいてプログラムを手直ししなければいけないとなると、二度手間になる。理想的にはルール改正から1年くらいの猶予があって、そこから施行されるというのが道理なのかなと思います。考えてほしいですね。

「ジャッジの負担を減らすことには賛成なのですが、あまり評価がざっくりしすぎても、選手はどこを改善すればいいのか分からないと思います。ISU総会で出た技術点と演技構成点のジャッジを分ける案はいいと思いました」

M :そうですね。これも、ご説明があったように二年間のテスト期間を経て再審議されます。確かにプログラムコンポーネンツスコアが細分化されている方が、自分の点数が低いところが分かりやすくなります。ここが弱いから、もっと伸ばそうという気づきが得られるわけです。3項目でガツっと総括的に評価すると分かりづらいという意見が出るのも、最もなことかと思います。ジャッジの評価をいかにフィードバックするのかということにつきましても、後ほど、高岸直樹先生との対談でお話していきたいと思います。

「ジャンプに比べてスピンやステップの点数が低い印象があります。高難度ジャンプが少なくてもスピンステップで魅せられる選手も評価して欲しいです」

M :やはりジャンプの得点が一番高いために、そればかりに労力を割いているんですよね。私も選手時代、練習が100パーセントだとすると80パーセントくらいジャンプの練習をせざるを得ない状況だったので、この点数配分を変えるとパフォーマンスの性質も変わっていくことが見込めるのではないかというのも分かります。

文:J SPORTS編集部

J SPORTS編集部

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