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新潟で開催された18年ぶりの日本代表戦は4連敗で止める勝利となったが、齋藤直人キャプテンに笑顔はなかった。「どんなテストマッチであれ、勝つことは難しいものです。大きな勝利だとは思います。ただ、自分たちの思うスタンダードには達していなかったと思うので、これから1週間、全員で(課題に)向き合って成長したいです」
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「リポビタンDチャレンジカップ2026」日本代表対カナダ代表戦は、9月5日(土)、新潟のデンカビッグスワンスタジアムに、18,045人の観客を集めて開催された。試合前には日本ラグビーフットボール協会名誉総裁の彬子女王殿下がフィールドにいる選手たちを激励し、両国キャプテンが個々の選手を紹介するラグビー伝統のセレモニーが行われた。新潟市ジュニア合唱団による国歌斉唱のあと、カナダSOスペンサー・ジョーンズのキックオフで試合は始まった。
キックオフをキャッチした日本は自陣からボールをパスで動かし、CTB廣瀬雄也が抜け出してトライチャンスが生まれたが、懸命に戻ったカナダのディフェンスに止められてしまう。先制したのは前半5分、カナダのトライライン手前のラインアウトからモールを組み、PR岡部崇人がトライ。FB松永拓朗のゴールは決まらず、5-0となる。その後もFLベン・ガンターが激しく相手を押し戻すタックルで魅せ、15分には再びラインアウトからモールでHO原田衛がトライ。松永のゴールも決まって、12-0とリードを広げた。
直後の19分、ハーフウェイライン付近のカナダボールのラインアウトから攻められ、タックルミスが重なってカナダFBタコダ・マクマリンにトライを奪われる。22分にはモールからガンターがトライし、17-7とはしたが、BKのハンドリングエラーや、キックのコントロールミスも多く、チャンスを生かしきれないもどかしい展開が続いた。
日本がようやく気持ちの良いトライをあげたのは、前半26分だった。カナダ陣深く入った右ラインアウトからモールを組むと見せて左にボールを出し、SH齋藤直人の横にWTBイノケ・ブルアが走り込み、ディフェンスを破ると、廣瀬につなぐサインプレーが決まったのだ。ゴールも決まって、24-7。前半終了間際には、自陣から連続攻撃をしかけ、最後はFL下川甲嗣が右コーナーにトライ。難しいゴールを松永が決めて、31-7で前半を折り返した。
リポビタンDチャレンジカップ2026 日本代表強化試合(9月5日)
【ハイライト】日本 vs. カナダ
後半の立ち上がりに、カナダのミスボールを突いてHO原田衛がトライしたところでほぼ勝敗は決した。しかし、その後はカナダの攻撃を許す場面も増え、後半2つ目のトライは、18分、相手のラインアウトのミスボールを拾ったLOハリー・ホッキングスがあげたもの。その後、カナダにトライを奪われるシーンもあり、日本が観客を沸かせることは少なかった。
その中で救いとなったのは、途中交代で代表デビューとなったPR稲場巧(静岡ブルーレヴズ)のトライだ。後半34分、ハーフウェイライン付近のスクラムを猛プッシュして反則を誘うと、そのPKからカナダ陣深い位置でラインアウトを獲得。ここからの攻撃でHO佐藤健次が抜け出してトライラインに迫り、最後はSH福田健太からのパスを受けた稲場がトライエリアに躍り込んだ。代表デビューで初トライ。その愛くるしい笑顔にスタンドは大いに沸いた。今後、さらなる人気者になりそうだ。
最終スコアは57-12という大差だが、プレーの精度という面では課題は多かった。エディ・ジョーンズヘッドコーチも「(次週からの)パシフィックネーションズカップに良いスタートが切れました」と話したが、ミスで多くのチャンスを逃したことを嘆いた。その中では、先発で代表デビューし、ボールキャリーでカナダの脅威になったイノケ・ブルア、交代出場でスクラムの強さを見せ、トライもあげた稲場巧の活躍は明るい材料だった。日本代表の次戦は9月12日(土)、パシフィックネーションズカップ2026準決勝のアメリカ代表戦(東大阪市花園ラグビー場)に臨む。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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