人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

ラグビー コラム 2026年7月13日

負傷者相次いだラグビー日本代表、オーストラリアの地でアイルランド代表に逆転負け

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
  • Line

ラグビー日本代表が新しい国際大会「ネーションズチャンピオンシップ」の第2戦で世界ランキング3位のアイルランド代表に挑んだ。7月11日(土)、試合会場となったのはオーストラリアの港湾都市ニューカッスルの「マクドナルド・ジョーンズ・スタジアム」である。シドニーから車で2時間ほどの場所だ。ここでは、2027年のラグビーワールドカップで日本代表がサモア代表と戦うことが決まっている。日本代表にとって、会場の設備や、ピッチコンディションなどの情報収集もできる貴重な機会だった。

相手は世界ランキング3位のアイルランド代表。日本代表は1週間前に勝利したイタリア代表戦のメンバー23名から1名の変更のみ。怪我で欠場したWTB(14番)石田吉平に代わってメイン平が先発した。一方、アイルランド代表は前節のオーストラリア代表戦から先発10名を変更し、テストマッチデビューとなるNO8ショーン・ヤンセンが先発するなど、経験の浅い選手にチャンスを与えた。来年のRWCに向けて選手層を分厚くする準備でもある。ただし、この日で50キャップのHOローナン・ケラハー、キャプテンを務めたLOタイグ・バーン(71キャップ)、LOジェームズ・ライアン(81キャップ)、CTBロビー・ヘンショウ(84キャップ)ら要所にベテランを配置していた。

日本時間午後7時10分、アイルランドのキックオフで試合は始まった。立ち上がりはアイルランドのハイパント攻撃を日本のWTB植田和磨がキャッチして切り返すパターンが繰り返された。日本のWTBメイン平の地域を進めるキックがダイレクトタッチになったところから、日本にチャンスが転がり込む。前半4分、日本陣10mライン付近のアイルランドのラインアウトでボールが後方に流れたところで、ラインアウトに参加していたメイン平がボールをキャッチし、タックラーを得意のステップでかわすと一気に加速。そのまま約60mを走り切って先制トライをあげた。世界ランキング12位の日本のトライに、1万1021名が集った観客席も大いに沸いた。

ラグビー ネーションズチャンピオンシップ2026(7月11日)

【ハイライト】日本 vs. アイルランド

しかし、前半9分、日本はアイルランドSHクレイグ・ケーシーのハーフウェーライン付近からのハイパントを確保できず、アイルランドにオフロードパスを次々に繋がれ、約40mを攻め切られてしまう。フィジカルバトルでも後手を踏み、FLニック・ティモニーにトライエリアにボールをねじ込まれた。スコアは、7-7となる。その後、日本はスクラム、ラインアウトで相手にプレッシャーをかけ、18分、FB松永拓朗のPGで10-7とリードするが、21分、パワフルな突進の連続でディフェンスを崩され、アイルランドPRトム・オトゥールにトライを奪われる。

10-12と逆転されたが、28分、再び松永がPGを決めて、13-12と逆転。点の取り合いになったが、このあたりから、ディフェンスが下がり切れずにオフサイドになるなど日本の反則が増え始める。前半35分にはCTBロビー・ヘンショウにトライされ、13-19と引き離された。日本は前半32分に好調のCTB廣瀬雄也が肩を痛めて退場、もう一人のCTBディラン・ライリーも前半で負傷交代。BKの攻守の要である両CTBを失う。

J SPORTS 放送情報

日本はFW、BKの両方をカバーするティエナン・コストリーと、万能BKのサム・グリーンを投入し、メイン平をCTB(13番)に動かして対応。慣れない編成で攻撃面は難しくなったが、後半も粘り強くディフェンスした。11分、アイルランドのNO8ヤンセンにトライされて、13-26と突き放されたが、19分、交代出場のHO江良颯がトライを返し、20-26と6点差に迫ったが、後半31分にPG、終了間際にトライを追加され、力尽きた。

日本は手強いと見ていたアイルランドのアンディ・ファレルヘッドコーチは、「ほっとしました」と安堵の表情を見せた。その言葉通り、日本は負傷者続出の中でも健闘した。アイルランドが主力数名を次節のニュージーランド代表戦のために休ませていたとしても、テストマッチの経験値が日本よりはるかに上のチームだ。スクラムは反則を取られることもあったが、メンバーを入れ替えても押し込んでPKを取ることができたし、ラインアウトに関しては、ワーナー・ディアンズ、ハリー・ホッキングス、NO8ジャック・コーネルセンを軸にプレッシャーをかけることができた。SO伊藤龍之介のエリアを獲得するキックもよく伸びていた。

キックでエリアを獲得できる廣瀬の退場は痛恨だったが、不測の事態に冷静に対応していた。手ごたえをつかむことができた試合だった気がする。ワーナーキャプテンは「前半はプランを遂行できたが、後半はアイルランドにペースを握られました。次節のフランス代表は大きなFWを持っている。強く立ち向かいたいと思います」と話した。7月18日(土)、国立競技場で対戦するフランス代表のフィジカルにどこまで対応できるか。日本代表の真価が問われる一戦になる。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ