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ラグビー コラム 2026年7月6日

満員の秩父宮ラグビー場が沸いた!日本代表、イタリア代表から8年ぶりの勝利

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ラグビーの新しい国際大会「ネーションズチャンピオンシップ」で日本代表は好スタートを切った。7月4日(土)、秩父宮ラグビー場(東京都港区)には、満員の21,329人の観客が集った。ラグビーファンは好ゲームの匂いに敏感だ。過去、満員の秩父宮ラグビー場では歴史的な勝利が成し遂げられてきた。この試合もその一つに数えられるだろう。

イタリア代表は世界ランキング10位で日本代表の12位と差が無いように感じるが、今年のシックスネーションズで史上初めてイングランド代表を破り、スコットランド代表にも勝ち、アイルランド代表とも接戦を繰り広げるなど、近年の充実は確かだ。今回もイタリア代表有利が大方の見方だった。しかし、日本代表の結束は第2期エディージャパンの3シーズン目にして最高だった。腕の喪章は、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチの母が急逝したことを受け、選手たちが話し合って着用したものだという。

午後5時40分、試合はイタリアのキックオフで始まった。このボールをLOハリー・ホッキングスがキャッチし、SH齋藤直人がラックの最後尾からタッチキックを蹴る。ボールは自陣の10mラインとハーフウェイラインの間でタッチを割る。この日の日本はエリア獲得を重視し、キックオフからはこのパターンを徹底した。序盤はイタリアのオフロードパスの連続で攻め込まれるなど、やや劣勢の展開。5分には日本のトライラインドロップアウトからイタリアに攻め込まれ、CTBフアン・イグナシオ・ブレックスにトライを奪われた。スコアは、0-7。

日本がトライを返したのは、前半11分だった。BKラインのオープン展開ではイタリアのディフェンスを簡単に崩せないとみるや、FWの周辺をしつこく突進し、LOワーナー・ディアンズキャプテンがトライエリア右中間にトライ。FB松永拓朗のゴールも決まって、7-7の同点となる。続く17分には、CTB廣瀬雄也がディフェンスラインを突破し、松永につないでトライ。14-7とした。

ラグビー ネーションズチャンピオンシップ2026(7月4日)

【ハイライト】日本 vs. イタリア

左右に大きくボールを動かしたかと思えば、密集周辺をしつこく攻め、SO伊藤龍之介からのハイパントもあり、日本の攻めは多彩だった。イタリアはディフェンスで主導権を握れず、スタミナを消耗した。前半25分、松永がPGを追加した日本は、WTB石田吉平の好タックル、FLベン・ガンターのパワフルなタックルなどで観客を沸かせる。前半終了間際、イタリアにPGを返されたが、17-10の7点リードで前半を折り返した。

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試合を通してチームを引っ張った齋藤直人は試合後次のように話した。「FWが対等にやってくれたのが大きいです。キックの使い方もうまくいきました。前半はコンテストキックを多くして、後半はコーナーに蹴っていく。それも上手くいきました」。その言葉通り、後半の日本はエリアを進めるキックを多用しながらイタリアの攻撃を受けとめる時間を最小限にした。攻め込まれる場面もあったが、全員が粘り強くタックルを繰り返した。後半7分、ガンターのトライと松永のゴールで、24-10とすると、後半12分には下川甲嗣に代わってリーチ マイケルが登場。「リーーチ!」のコールとともに何度も突進して会場を沸かせた。

抜群の存在感を見せたのは、キャプテンのワーナー・ディアンズで相手ボールのラインアウトでボールを奪い、タックルをものともせずに前進するなど、FWをぐいぐい引っ張った。ガンターの相手を押し下げるタックル、NO8ジャック・コーネルセンの仕事量の多さ、齋藤の正確なキックなど名前を挙げればきりがないほど日本の選手たちが質の高い仕事をし続けた試合だった。松永のプレースキックはこの日100%の成功率で、後半27分、勝利を決定づけるPGも決めている。

イタリア代表からは2018年6月以来8年ぶりの白星だ。「ファンに勝った日本代表を見せられたことは非常に大きい」というリーチの言葉通り、満員のファンの期待に応え、今度の強豪国とのテストマッチに関心を寄せる人を多くしたという意味でも大きな勝利だった。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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