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ラグビー コラム 2026年7月20日

U20日本代表、スペインに逆転勝ちで13位に。タフな大会最終戦で勝ち切り、成長を示す。

ラグビーレポート by 田村一博
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異国の地での過酷な日々を終えて若者たちは誰もがタフになった。

ジョージアでおこなわれていた、『ワールドラグビージュニアワールドチャンピオンシップ2026』が7月18日(現地時間)に終了。U20南アフリカ代表×U20フランス代表のファイナルは前者が16-5のスコアで勝利を掴み、連覇を成し遂げた。

同大会に参加しているU20日本代表は、7月17日にU20スペイン代表との13位決定戦を戦った。

ファイナルの地、トビリシとは違う地方都市、クタイシでの一戦は34-26と日本が制した。

6月27日にプールステージの初戦、対ニュージーランドを戦ってからの20日間で5試合を戦うハードスケジュール。中4日で世界を相手に戦い続けることは、想像以上に体に負荷がかかったようだ。

スペイン戦を終えた翌日、チームを率いる大久保直弥ヘッドコーチ(以下、HC)は、「総括するにはまだ頭の中が整理できていないのですが、中4日のこの5試合、本当に選手たちは、疲労がたまる状況の中でも、トレーニング、ジム(セッション)も含めて、主体的にやり切ってくれた。コーチとして、選手たちを誇りに思います」と話した。

そして、それ以外の言葉が出ないとし、「この大会がどれほどタフだったかということをお察しいただければと思います」と続けた。

この試合でも体を張ってチームをリードした坪根章晃主将も、大会中にいろんなことがあったと回想した。

「(プールステージのニュージーランド、イタリア、スコットランドとの)最初の3戦で1勝も挙げられず、悔しい結果が残りました。その3試合が終わったところで、チームが1回崩れたという印象」を主将は持ったようだ。

「そこで選手同士で話し合い、(あらためて)目標を立てて立ち直れたというところが、僕的に今大会の印象が強い。結果、その後の(順位決定戦)2戦を戦うことができて、あまり良い内容ではなかったけど勝利という目標を達成できたので良かったと思います」

スペイン戦は、選手たちが強い意志を持って臨み、力を出し切った80分だった。

前半は、ハーフタイムを12-18のスコアで迎える展開だった。

奪ったトライは互いに2つずつ(スペインには2PGもあり)。先制し、ハーフタイム前にインゴールに入ったスペインは、日本の反則からPKを得て、ラインアウト→モールで攻め切った。

日本は自分たちのスタイルを見せた。21分にWTB深田衣咲が左に入ったものは、大会を通して安定していたラインアウトでボールを確保し、モールで前進した後に展開したもの。

30分のCTB岩倉吏臣のトライは、キックカウンターから攻めてフェーズを重ねて背番号13がトライラインを越えた。

日本は後半に入って先手を取り、自分たちのペースに持ち込んだ。

6分にWTB内田慎之甫が挙げたトライは日本ラグビーの真骨頂だった。キックカウンターからFB古賀龍人が走り、ラックからのボールをSH須田琥珀が左に捌く。SO丹羽雄丸、PR李星河とつなぎ、CTB岩倉が転がしたグラバーキックを背番号14がチェイスから掴んでインゴールに置いた。コンバージョンキックは決まらなかったものの、17-18と迫って勢いを得た。

逆転のトライは11分だった。PKで敵陣深くに入り、ラインアウトから攻めた。運動量で明らかに上回っている日本は攻撃を継続し、最後はラックからFL小田部祐太がすぐにボールを持ち出して相手をついて来させなかった。コンバージョンキックも決まり、24-18とリードを奪った。

21分に5点を加えられて1点差に迫られるも、残り時間は赤×白のジャージーの方が多く動き回って勝利に届き、チームは13位となった。

8強進出は成らなかったが、一度落ち込んだところから立ち直り、ラストゲームでも勝ち切ることで得られた経験値は貴重だ。

坪根主将は、「試合前半はずっと自分たちのペナルティで失点シーンが生まれていました。なので、試合途中からハドルで、まず自分たちにフォーカスしようという言葉が出て。フォワードはラインアウト、セットプレーの部分をしっかり勝ち切るというところと、接点、早いブレイクダウンなどを徹底しました。バックスも取り切るところを取り切ってくれたので、それが勝利に繋がったと思います」と試合を総括した。

誰もが成長して帰国の途についた夏。選手たちで選出したツアーMVPはCTB岩倉だったそうだ。

大会5試合にすべて先発し、どの試合も最後までピッチに立ち、攻守でチームを前に出した。主将は「チームの中で一番タフに試合に出続けてくれました。チームにいい影響を与えてくれた人なので、MVPで間違いないな、と僕は思い、投票しました」と仲間にリスペクトの気持ちを示した。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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