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ラグビー コラム 2026年6月15日

【ハイライト動画あり】慶大が「7点差熱戦」制し4連勝!法大WTB福本耀はハットトリック。第15回関東大学春季交流大会Bグループ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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前半はスコアレスだった。

関東大学春季大会のBグループで6月14日(日)、開幕3連勝の慶應義塾大学が2勝1敗の法政大学と激突した。

前半の法大は敵陣での攻撃機会が少なかった。理由の一つは慶大のラインアウトDF。序盤にFL茅万希司をジャンパーとして完璧なラインアウト・スティールを見せた。

前半5分にも約2mのLOトーマスニコラス・パパスが空中でスティール。これで法大の自軍投入ラインアウトは3連続ミス。以降もラインアウトは不安定で、法大は敵陣侵入の契機を失い続けた。

また慶大はキックテニス(キックによるエリア獲得合戦)でも優勢。昨季早大戦でのインターセプト・トライが記憶に新しいFB田村優太郎らが、的確なキックで法大を押し込んだ。

それでも慶大は前半無得点だった。

法大FL大沢空に“タックル&スティール”でターンオーバーされた他、ハンドリングエラー、決定機でのオブストラクションなどのペナルティもあった。

慶大には局面打開できる「個」もおり、前半の最後、大学屈指のフィニッシャーであるWTB小野澤謙真が右サイドから2連続で決定的な場面を作った。しかし法大WTB福本耀のタックルでノックフォワード。

前半は慶大が攻め続けながら決定力を欠き、スコアレスのドロー(0-0)で折り返した。

すると慶大は後半開始から3名を替える。慶應志木卒のルーキーHO李知成とPR浦城尚生(3年)、そしてU20日本代表で桐蔭学園優勝メンバーの申驥世だ。アタックもショートパントも駆使する立体的なアプローチになった。

すると後半7分に成果が出る。

まずラインアウトから防御裏にショートパント。これを再獲得。敵陣で押し込むと、FB田村がトライライン目前に転がる絶妙なグラバーキック。ここから敵陣5mラインアウトのチャンスを得る。

2種類の高精度のキックで呼び込んだゴール前ラインアウト。ここからFWがモールで押し込み、試合開始47分でついにファーストトライ。ルーキーの李知成がグラウンディングに成功した。(7-0)

関東大学春季交流大会2026 Bグループ(6月14日)

【ハイライト】慶應義塾大学 vs. 法政大学

この日の法大は、レフティーのルーキーSO吉浦太我(佐賀工業)が初先発。飛距離の出るスクリューキック、キャリアーとしても脅威になるスピードも随所で見せた。

そんな法大に初得点をもたらしたのは「個」の力だった。

U20日本代表を経験しているWTB福本耀(3年)だ。パワーとスピードを兼備する福本が後半20分過ぎ、終盤とは思えぬ加速力でミドルエリアからブレイク。そのまま推進力で振り切り、チームを歓喜させるこの日の初トライ。ゴール成功で同点(7-7)に追いついた。

モールに手応えを掴んだ慶大は、モールでさらに一本を追加(後半28分)。しかし直後にWTB福本がふたたび魅せる。

今度は相手ロングゲインからのカウンターが起点。慶大のロングゲイン後のキックパスが法大に入る。すると、WTB福本が攻守交代直後の背後のスペースを察知。

ここでWTB福本がトライエリアで止まる精度の高いロングキック。これを自ら50m以上チェイスして、トライエリアで止まったボールをグラウンディング。法大が福本のスーパープレーで再び同点(12-12)に追いついた。

ここで慶大が追いすがる法大を突き放す。端緒は後半開始から途中出場した申驥世だ。

後半33分。力強いボールキャリーから2度倒れながら、巧みな体さばきでキャリーを継続。DFを寄せたところで、U20代表の同僚であるSO小林祐貴にオフロードパスを通して勝ち越しトライ。5分後にも4本目を奪い、慶大が終盤で26-12と突き放した。

だが法大がラストアタックで獲り切ってみせる。

キックオフ直後に慶大がノックフォワード。ここで慶應らしく守り切ってゲームを締めたかったが、法大がラストアタック。

移動攻撃からのロングパスを受けたWTB福本が仕留め、ハットトリック達成。ゲームをトライで終えてみせ、立正大学(4敗)との大会最終戦へ弾みをつけた。

しかし最終スコアは、終盤のタフさで競り勝った慶大に軍配。7点差(26-19)でBグループ開幕4連勝を飾った。慶大の次戦は6月21日(日)。慶大・日吉グラウンドで、帝京大学との「全勝対決」に挑む。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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