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選抜初のベスト8に入った目黒学院
埼玉・熊谷ラグビー場を中心とした熊谷文化スポーツ公園で、3月22日(金)から第25回全国高校選抜ラグビー大会が行われている。24日(日)は大会2日目、1回戦に勝利した16校による2回戦が行われ、勝利した8校が26日(火)の準々決勝に駒を進めた。
◆2回戦 Cグラウンド結果
○大阪桐蔭(大阪)87-0 札幌山の手(北海道)●
○桐蔭学園(神奈川)21-7 東海大大阪仰星(大阪)●
●大分東明(大分)14-34 石見智翠館(島根)●
○中部大春日丘(愛知)21-14 茗溪学園(茨城)●
大阪桐蔭を引っ張るCTB名取主将
Cグラウンドでは、2回戦最多の4試合が行われた。1試合目は近畿王者・大阪桐蔭(大阪)が、攻守に渡って札幌山の手(北海道)を圧倒し、WTB(ウィング)水島功太郎(2年)が先制すると、13トライを重ねて87-0で快勝した。
桐蔭学園が東海大大阪仰星に勝利
2試合目は昨季王者の桐蔭学園と、同じく優勝経験のある東海大大阪仰星が激突。ディフェンス、接点で上回る桐蔭学園が、数少ないチャンスをしっかりものにする。前半はキャプテンFL(フランカー)申驥世(2年)らのトライで、14-0とリードすると、後半も相手を1トライに抑えて21-7で勝利した。
快勝の石見智翠館
3試合目は九州王者(Bパート)・大分東明(大分)と中国王者・石見智翠館(島根)の対戦となった。前半から展開力に勝る石見智翠館のペースとなり、キャプテンNO8(ナンバーエイト)祝原久温(2年)らが、3トライを挙げて27-0とリード。後半は相手に反撃されたが34-14で勝利した。
接戦となった中部大春日丘vs.茗溪学園
4試合目は東海王者の中部大春日丘(愛知)と展開ラグビーが武器の茗渓学園(茨城)が激突。前半は1年生が12人先発した中部大春日丘が、試合を優位に進める。NO8坂口湊真(1年)が、2トライを挙げて14-0で折り返すと、後半は茗渓学園も反撃したものの、1トライを加えた中部大春日丘が、21-14で逃げ切った。
◆2回戦 Bグラウンド結果
○國學院栃木(栃木)10-0 京都成章(京都)●
○目黒学院(東京)7-3 天理(奈良)●
◆2回戦 西グラウンド結果
●常翔学園(大阪)12-23 東海大相模(神奈川)
○御所実業(奈良)37-8 尾道(広島)
両校のディフェンスが光った國學院栃木vs.京都成章
Bグラウンドと西グラウンドではそれぞれ2試合が行われた。Bグラウンドの1試合目は関東王者の國學院栃木(栃木)と、伝統的にディフェンスが強い京都成章(京都)が対戦。
互いにディフェンスが光り、後半27分までスコアボードは動かなかった。28分、國學院栃木のSO(スタンドオフ)神尾樹凛(2年)が、ロングPG(ペナルティゴール)を決めて3-0、さらにボールをつないで、SH(スクラムハーフ)下井田雄斗(2年)がトライを挙げて、國學院栃木が10-0で接戦をものにした。
存在感を見せる目黒学院NO8ロケティ
2試合目は1回戦で優勝候補の東福岡(福岡)を下した目黒学院(東京)と、天理(奈良)の伝統校同士が対戦。前半6分に目黒学院のLO(ロック)フィシャー慶音(2年)がトライを挙げて7点を先制すると、天理も10分にPGを返す。7-3となった後、互いにディフェンスで身体を張り続けてノーサイド。目黒学院が選抜大会では初めてベスト8に進出した。
西グラウンドの1試合目は常翔学園(大阪)と、関東新人3位の東海大相模(神奈川)が対戦した。強力FW(フォワード)が武器の東海大相模はPR(プロップ)長田聖也(2年)が先制トライを挙げると、前半は7-18とリードして折り返した。後半は互いに1トライずつ挙げたが、東海大相模がリードを守り、23-12で勝利した。東海大相模も選抜大会は初のベスト8。
2試合目は近畿大会準優勝の御所実業(奈良)と尾道(広島)が相まみえた。モールに強みを見せる御所実業は、NO8本多守人(2年)が前半だけでハットトリックを達成し、後半も本多の1トライを含む、4トライを重ねて37-8で快勝した。
2回戦が終了後、ベスト8の主将により抽選が行われて、3月26日(火)に行われる準々決勝のカードが決まった。なお、準々決勝からはAグラウンドで試合が行われる。
第1試合は展開力に長けた石見智翠館と東海王者の中部大春日丘、第2試合はモールに強みを見せる御所実業とディフェンス力に長けた國學院栃木の対戦となった。第3試合は勢いに乗る初のベスト8の目黒学院が、前年度王者の桐蔭学園に挑む。第4試合は近畿大会王者の大阪桐蔭に、東海大相模がチャレンジする。
◆3月26日(火)準々決勝
10:30 石見智翠館(島根)vs.中部大春日丘(愛知)
11:50 御所実業(奈良)vs.國學院栃木(栃木)
13:10 目黒学院(東京)vs.桐蔭学園(神奈川)
14:30 大阪桐蔭(大阪)vs.東海大相模(神奈川)
東福岡はコンソレーションに勝利し、リスタートを切った
なお、1回戦敗者同士のコンソレーションは下記のような結果となった。
○國學院久我山(東京)38-5 城東(徳島)○
●秋田工業(秋田)12-22 松山聖陵(愛媛)○
●青森山田(青森)7-46 昌平(埼玉)○
○佐賀工業(佐賀)15-14 日本航空石川(石川)●
○東福岡(福岡)75-7 四日市工業(三重)●
○長崎北陽台(長崎)52-17 仙台育英(宮城)●
●西陵(名古屋)14-64 成城学園(東京)○
●興國(大阪)12-55 高鍋(宮崎)○
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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