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昨季は2部の両校が大学選手権出場を争う
チームの歴史を変える一戦となるか。
11月27日(日)、関東大学ラグビーリーグ戦1部の最終戦が行われる。東京・江戸川陸上競技場では勝ち点18(4勝2敗)で3位につける東洋大学と、勝ち点15(3勝3敗)で4位タイの立正大学が激突する。ともに今季、2部から1部に昇格して好調を維持しているチーム同士が、最終戦で大学選手権の初出場をかけて戦う大一番だ。
開幕戦で東海大学を撃破し、3位の東洋大学は勝利、もしくは引き分け(勝ち点2)であれば、無条件で大学選手権初出場が決まる。5位の立正大学は勝利すれば、大学選手権初出場が大きく近づくが、最終戦で東海大学と対戦する日本大学などの結果次第となる。両校が勝ち点が並んだ場合は、リーグ戦で日本大学が立正大学に勝利しているため日本大学が3位となり、3校以上が勝ち点で並んだ場合は当該チーム同士の試合での勝ち点、得失点差の順で順位が決まる。
◆関東大学リーグ戦順位 ※3位までが大学選手権出場
1位 東海大学 勝ち点25(5勝1敗)
2位 流通経済大学 21(5勝1敗)
3位 東洋大学 18(4勝2敗)
4位 日本大学 15(3勝3敗)
5位 立正大学 15(3勝3敗)
6位 法政大学 14(3勝3敗)
7位 大東文化大学 6(1勝5敗)
8位 関東学院大学 1(0勝6敗)
昨季は2部で戦って立正大学が、31-26で勝利して優勝した。今季の春季大会では東洋大学が29-22で勝利している。いずれにせよ、大学選手権出場もかかっているため激戦、接戦が予想されている。
ジュアン ・ウーストハイゼン
前節、法政大学に26-22で勝利した東洋大学のメンバーから見ていきたい。メンバー変更は1人のみで、身長211cmで日本ラグビー史上最高身長の南アフリカ出身LO(ロック)ジュアン・ウーストハイゼン(1年)が先発し、LOマタリキ・チャニングス(2年)が控えに回った。控えにはスピードが武器の1年WTB(ウイング)林星安(目黒学院出身)も入った。
他の先発メンバーは前節と変わらず、FW(フォワード)はキャプテンLO齋藤良明慈縁を筆頭に、PR(プロップ)山口泰雅、HO(フッカー)谷名樹、FL(フランカー)田中翔、NO8(ナンバーエイト)梅村柊羽の5人の4年生が中心となってセットプレーをリードしたい。右PRには石川槙人(2年)、FLにタニエラ・ヴェア(3年)も入った。
ハーフ団もチームの中心であるSH(スクラムハーフ)神田悠作、SO(スタンドオフ)土橋郁矢の4年生ハーフ団、タックラーのCTB大島暁とCTB繁松秀太(ともに4年)、両翼にはWTB杉本海斗(3年)と田中康平(4年)、そして最後尾には身長188cmの大型FB(フルバック)のステファン・ヴァハフォラウ(1年、札幌山の手出身)が控える。
東洋大学としては4年生中心のFWのセットプレーから圧力をかけて、モールやSH神田を中心としたバックスで取り切りたい。
次に、前節は流通経済大学に31-38と逆転負けを喫してしまった立正大学。メンバー変更は1人のみだった。FB清永修太郎(3年)がメンバー外となり、FB手束勇陽(4年)が先発する。
ユアン ・ウィルソン
FWは前節と同じで、キャプテンHO陣内源斗、PRに小川耕三朗、金子元紀と4年生で第1列を構成。LOは八木崇太(2年)、田代拓海(4年)のコンビ。そしてFLエパラマ・ツヴュニボノ(4年)、FL田中卓也(いずれも4年)の2人、そしてNO8にはチームのアタックの核であるユアン・ウィルソン(2年)が控える。
BK(バックス)はSH中森隆太、SO吉永崚の4年生コンビで、キックでゲームをコントロールする。CTBは小熊丞(4年)とCTBキニ・ヴェイタタ(3年)のコンビ、WTBは田中瑛士と大月淳史(いずれも4年)が務める。
立正大学は昨季から、セットプレーとハーフ団からのハイパントキックを大きな武器としている。キックで相手を崩してラインアウトモールや、NO8ウィルソン、CTBヴェイタタらでトライを取り切りたいところ。
両校ともに外国人留学生のいるFWセットプレーには自信を持っており、その優劣は試合に大きく影響しそうだ。また、ともにハーフ団の能力も高く、9番、10番のゲームコントロールにも注目してほしい。
昨季は2部で優勝を争ったライバルが、今季は1部の最終戦で大学選手権出場を争うことになった。80分の激闘の後、笑顔で今季のリーグ戦を終え、大学選手権の舞台で戦うのは東洋大学になるのか、それとも立正大学になるのか。試合は11月27日(日)、江戸川陸上競技場で11:30にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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