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ラグビー コラム 2022年10月26日

オールブラックスを経験しよう ~ラグビー王国の代表がやってきた~

be rugby ~ラグビーであれ~ by 藤島 大
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でも、いろいろあって「1977年のオールブラック」。やはり自慢なのかなあ。それともオールブラックスはあまりに気高い存在なので、「幸運」によりひょいと名を連ねて、いくらか複雑な気持ちなのだろうか。自分で話し始めて自分で打ち切った。ちょうど、そのあたりに心はある。人間らしい。いま69歳のはずのヘガティーさん、元気だろうか。

ブライアン・ヘガテイーはオールブラックスの国に生まれ、オールブラックスのスポーツを楽しみ、オールブラックスには届かず、異国でオールブラックスに飛び入りしてオールブラックのジャージィをまとった。

その人と機内で隣席になった。興味深い逸話に触れた。耳に入り、ただ脳に記憶されるストーリーとは違う。そこに、めったに負けない黒ずくめの代表が介在するとたちまち歴史の一幕となる。ダーバンからケープタウンまでの短いフライト時間も「わがオールブラックス経験」なのである。

 

ジャパンがオールブラックスに挑む。勝利も接戦もとても簡単ではない。ラグビーのニュージーランドは、いまだ世界のどの国にも圧勝する可能性がある。でも、たまに負ける。本年はよく負けた。

たとえば南アフリカやイングランドならパワーで封じ込めるようとする。オーストラリアには、長き隣国ゆえの有利不利を超える心理戦の道が残される。では桜のジャージィはどこで上回るのか。理屈ではなかなか難しい。国立競技場の芝に「ここで勝負」の意思と準備を見たい。ぎょっとさせても、へっちゃらで跳ね返されても、何が起きようと、それは人生をふくよかにする正味80分である。 

文:藤島 大

藤島大

藤島 大

1961年生まれ。J SPORTSラグビー解説者。都立秋川高校、早稲田大学でラグビー部に所属。都立国立高校、早稲田大学でコーチも務めた。 スポーツニッポン新聞社を経て、92年に独立。第1回からラグビーのW杯をすべて取材。 著書に『熱狂のアルカディア』(文藝春秋)、『人類のためだ。』(鉄筆)、『知と熱』『序列を超えて。』『ラグビーって、いいもんだね。』(鉄筆文庫)近著は『事実を集めて「嘘」を書く』(エクスナレッジ)など。 ラグビーマガジン、週刊現代などに連載。ラジオNIKKEIで毎月第一月曜に『藤島大の楕円球にみる夢』放送中。

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