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ラグビー コラム 2024年1月24日

黒船に驚かぬ者たち ~リーグワンに日本ラグビーの底力を見た~

be rugby ~ラグビーであれ~ by 藤島 大
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福田健太(トヨタヴェルブリッツ)

オールブラックスの主力がリーグワンに集っても、もはや黒船来航の衝撃はない。ないはずだ。ただ、放送の解説をしたり各試合を映像で見返すと、ついつい、おー、サベア、さすがレタリック、おっ、モウンガ様、憎いぞアーロンボーデン、と声に出したり、出しそうになったりする。サム・ケインの日本にあっても万能には映らぬ泥臭い動きにも、かえって凄みを覚える。

ニュージーランダーに限らない。花園近鉄ライナーズの元ワラビーズ、ウィル・ゲニアが敗色濃厚の展開にもスリムな勝機を探ろうと力を尽くす姿や、静岡ブルーレヴズの南アフリカ人、永遠のひとりPOМ(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ=公正に選んだら全試合に選ばれそうだ)であるクワッガ・スミスの球への働きかけを目にするたびに「本物」とつぶやいてしまう。

しかし、よく目を凝らせば、日本列島に生まれ育った確かなラグビー選手が芝の上にいて、世界の顔に伍して体を張ったり頭をめぐらせたりしている。

1月14日。花園ラグビー場。トヨタヴェルブリッツの背番号21、福田健太は見事だった。開始15分に観客の楽しみであっただろう9番、アーロン・スミスが負傷退場。想定よりうんと早いはずの出番が回ってくる。

動じない。それどころか図太い。堂々と「代役」を務める。いや、本当はサブではない。本物に替わる本物だ。

後半21分過ぎ。28―14と先行のヴェルブリッツはライナーズに長いゲインを許した。からくも阻んでP獲得。すると入替出場のSHは楕円球を掘り出して、タップキックで速攻を仕掛けた。

すぐにピータースティフ・デュトイが反応した。身長2mの南アフリカ代表は的確に長いキックを繰り出す。あわやトライで前がかりのライナーズの帰陣はとてもかなわず、右WTBの高橋汰地が仕留めた。

花園の観客の大声援に応えようとライナーズは激しく抵抗していた。よいアタックで大チャンスをつくった。そこからの反転の失点。ここに勝負は決した。

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