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ラグビー コラム 2021年11月5日

筑波大学、嶋崎達也監督が語るここまでの課題と青山学院大学戦への決意。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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明大を相手に攻守ともに激しいプレーを見せた松島

9月から始まったラグビー関東大学対抗戦も後半に差しかかってきた。筑波大学はここまで帝京大学慶應義塾大学早稲田大学明治大学の上位4校との試合を終え、白星を挙げたのは慶大戦のみ。1勝3敗で5位にいる。

上位陣との戦いを終えて、筑波大は何を課題と感じているのか。そして11月7日(日)に迫る青山学院大学戦では何を意識して戦うのか、嶋崎達也監督に訊いた。

「明大戦以外の3試合はそれぞれに『もう少しうまくやれたら…』という心残りもあったが、強みのディフェンスを生かし、何とか接戦に持ち込めていた」とここまでの戦いぶりを嶋崎監督が振り返る。

敗れた帝京大戦、早大戦はそれぞれ7-17、14-21と惜敗だった。帝京大戦では自陣に何度も攻め込まれながらも、粘り強いタックルとラインアウトへのプレッシャーで幾度もピンチをしのいだ。早大戦でも試合終盤にトライを重ね、7点差まで迫った。

だが、10月24日の明大戦では前半からトライを連発され、筑波大の堅いはずの守りが崩されてしまう。スクラムを重視するため、それまでの3戦とは異なる先発メンバーで試合に臨んでいた。

明大戦で対抗戦初先発した内田

安定したスクラムに定評のある内田康介(2年・旭野)を3番PR(プロップ)で対抗戦初先発させると、LO(ロック)に本職はPRの小山峻哉(4年・茗渓学園)を置いて、明大スクラムの重さに対抗する布陣で挑んだ。昨年の明大戦ではスクラムで劣勢となり、接戦をものにできなかったからだ。

しかし、相手アタックをスローダウンさせるもマイボールにできなかったり、ラインアウトが乱れるなど、明大のアタックに押し負けてしまう場面が多く見られた。スクラムで対抗する機会もうまく作ることができなかった。

「ラインアウトでもう少しボールを確保してディフェンスの時間を減らし、攻撃する時間を増やせていれば、もっと詰め寄る機会もあった」と嶋崎監督。さらに「ベストメンバーにしていても、明治大の攻撃を止められていたかはわからない。何か相手に勝るものを持たないと強い相手には勝てない」と語り、力の差を痛感していた。

筑波大が強化すべき、「どんな相手にも勝るもの」は何か。明大戦を終え、これまで強みとして掲げてきた堅い守りと、少ないチャンスを得点に生かす攻撃力の向上を図ってきたという。

そこで嶋崎監督が注目選手として挙げるCTB(センター)松島聡(3年・大分舞鶴)らが攻守のキーマンになりそうだ。松島は一時盲腸で離脱していたが、慶大戦から復帰。10月9日の早大戦では後半の体力を消耗している時間帯でも、激しいコンタクトを見せていた。

また、次戦の青学大戦では1年生の本郷雄斗(県千葉)がLOで初先発の予定だ。本郷は県千葉ではFB(フルバック)を務めるなど、BK(バックス)で活躍してきた。大学でFW(フォワード)に転向し、そのスキルを磨いている。まだ経験は浅いが、身長187センチの体格を生かしたディフェンスが売りだ。

「ラインアウトでジャンパーとして相手にプレッシャーをかけられる。もともとBKをしていたので、攻撃の中でいいところでボールに絡むことができるゲームセンスもあり、総合的に楽しみ」と嶋崎監督も期待を寄せる。

青学大は今季の対抗戦でまだ勝利はないが、早大や慶大などの強豪校を相手に簡単に攻め入らせないディフェンスの強さを見せている。嶋崎監督が「FW8人が一体となって、数的有利な状況をいち早く作っていきたい」と話すように、筑波大は我慢強いアタックで相手の守りを崩したい。

筑波大は7日の青学戦の後、20日に立教大学、27日に日本体育大学戦と続く。嶋崎監督は後半戦に向けて決意を新たにする。

「残りの3戦は確実に勝ちつつ、少ないチャンスを得点につなげられるような攻撃を意識し、チームとして向上する試合にしなければいけない」。大学選手権出場を見据え、どこまで自分たちの強みを磨けるかに注目したい。

文:車谷郁実(筑波大学新聞)/写真:筑波大学ラグビー部提供

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筑波大学やつくば市内のニューズを扱う、筑波大学公認の新聞。発行は年7回で発行部数は2万部以上。取材や原稿執筆、紙面の作成などは学生中心で行う。»Twitter »Facebook

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