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ラグビー コラム 2021年5月28日

大会初勝利を懸けて激突!関東大学春季大会「筑波大×大東大」プレビュー

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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筑波大学 vs. 大東文化大学

大会初勝利を懸けて筑波大学大東文化大学が激突する。

2季ぶり開催の関東大学春季大会は5月30日(日)、埼玉・セナリオハウスフィールド三郷で、Bグループで1敗同士の筑波大(昨季対抗戦5位)と大東大(昨季リーグ戦6位)の一戦を無観客で開催する。

今年の春季大会Bグループは昨季対抗戦A、リーグ戦1部の4~6位が参加。コロナ禍における貴重な実戦機会であり、大会運営に携わるすべての関係者にあらためて感謝したい。

大東大は、1988年度の主将として大学日本一を経験した日下唯志監督が3季目を迎え、キャプテンに奈良・御所実業出身のHO/PR酒木凜平、副キャプテンに山形中央高卒のSH東海林拓実を据えた。

大会初戦の帝京大学戦は7-57で敗戦。セットピース(スクラム、ラインアウト)で圧力を受けて劣勢に立たされた。

しかし後半14分には自陣ゴール前のピンチから、攻守交代が起こって反撃。

スクラムハーフもできるWTB松田武蔵の突破を足場として、SH東海林が好判断から抜け出し、WTB鎌田進太郎がフィニッシュ。約1分半のディフェンスから30秒の攻撃でインゴールを奪う、攻守一体の鮮やかなトライだった。

大東大は終盤ディフェンスで奮闘したが、フッカーで先発した酒木キャプテンは試合後「今日出た課題を次に繋げたい」と反省。筑波大戦では、課題となったセットプレー、接点での攻防が見どころになりそうだ。

一方、嶋崎達也監督率いる筑波大は、FB松永貫汰キャプテン、高田風吾副キャプテンの体制。こちらも大会初戦では敗戦を喫した。

大会初戦となった2週間前の法政大学戦は12-34で敗戦。

しかしハンドリングエラーなど連携ミスにより前半こそ0-20で折り返したが、後半は早速立て直し、見違えるようなディフェンス、連携も見せた。

後半のスコアだけを見れば12-14であり、むしろ修正力、潜在力を示してみせた。

本格的な試合は初めてだったという嶋崎監督は試合後「いまの立ち位置を浮き彫りにさせてくれるようなゲームで逆に良かった」と語っており、ここ2週間の積み重ねが注目される。

スピードとパワーを兼備するFB松永キャプテンは、法大戦後に「スローガンである『Link』(リンク)に繋がるような、最後まで繋がり続けるラグビーをしたい」と語っていたが、大東大戦ではどんな「繋がり続けるラグビー」を見せてくれるのか。

本稿執筆時点で両軍の出場メンバーは未発表だが、大東大では献身的なPR小島燎成、リンクプレーも巧みなHO酒木キャプテン、そして青森山田高で花園に出場したルーキーNO8リサラ・キシナ・フィナウは低いブレイクダウンワークもできる有望株だ。

バックスはニュージーランドのセントピーターズスクールを卒業した2年生、CTBペニエリ・ジュニア・ラトゥが果敢な好キャリアー。下級生から主力だった3年生のFB青木拓己は185センチの体格があり、さらなる成長が楽しみだ。

一方の筑波大は、激しくファイトできるPR木原優作、HO肥田晃季、そして愛知・旭野高出身で好タックラーのPR内田康介など、開幕戦から頼もしいFW第1列を並べていた。

またバックスでは愛知・中部大春日丘高出身のルーキーSO堀日向太が開幕戦から落ち着いたプレーを見せ、高難度のコンバージョンキックも決めていた。即戦力であることを示したSO堀のプレーは引き続き要注目だろう。

高いポテンシャルを秘める両軍による激突は、J SPORTSオンデマンドでの限定配信となる。お互いに大会初勝利を狙う「筑波大学×大東文化大学」は5月30日(日)午後4:00より配信される。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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