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ラグビー コラム 2020年10月9日

関東大学リーグ戦1部第2週 昨季2位の日大、連勝なるか 3シーズンぶり昇格の関東学院大と対戦

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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昨季、6年ぶりの大学選手権出場を果たした日大

関東大学リーグ戦の第2週は、10月10日(土)、11日(日)に4試合が各大学のグラウンドで無観客にて行われる。10月4日(日)の開幕週では昨年1位の東海大東海大はじめ、2位日大、3位流通経済大など上位陣が白星スタートを切った。5位の専修大は4位の大東文化大を破っている。昨季、6年ぶりの大学選手権出場を果たした日大は、中央大に33-28で勝利したが内容な苦しいものだった。

日大はWTB水間夢翔(2年)のトライで先制したものの、中央大の素早い攻めに2トライを奪われ、14-12とリードされて後半へ。後半開始早々にはトライを防ごうとしたNO8シオネ・ハラシリ(3年)のタックルが相手の首に入ってレッドカード。ペナルティートライを奪われた上に以降の約40分を14人で戦うことになってしまう。しかし、日大は慌てず攻勢に出た。WTB水間はFW第一列のHOからWTBまでこなすユニークなプレーヤー。スクラムではFLの位置に入り、ハラシリの抜けた穴を埋めた。

BKには、CTB、WTB、FBをカバーできるナサニエル・トゥポウ(2年)を後半7分に投入し、BKリーダーのCTBフレイザー・クワーク(3年)らとともに力強くボールを前に運び、一人少ないことを感じさせずに戦った。最後はラインアウトのモールから水間が連続トライをあげて逆転勝利。水間は3トライのハットトリックでマン・オブ・ザ・マッチの表彰を受けた。「もっとボールタッチ回数を増やしたい」とどん欲だ。ゲームキャプテンを務めたLO趙誠悠(3年)は「14人になってもあきらめずに戦った。次の試合に向けては課題を修正したい」と語った。前半にも水間が危険なタックルでイエローカードを受けており、規律の部分は修正点の一つだろう。

第2週は関東学大グラウンドに出向き、3シーズンぶりに1部に復帰した関東学大と対戦する。鍛えてきたフィジカル面、そしてスクラムで圧力をかけることができるかどうか。メンバーは先発で5名の変更。中野克己監督が絶大な信頼を寄せるキャプテンの藤村琉士(4年)がHOで先発し、先週はリザーブだったLOテビタ・オト(3年)が5番に入って、5番を務めた板倉正矢(3年)が6番へ。FLは金潤歩(3年)に代わって長谷銀次朗(4年)、シオネ・ハラシリに代わって平坂桃一(2年)がNO8に入る。また、14番でナサニエル・トゥポウ(2年)が先発し、14番だった水間が11番を背負う。先週以上にパワフルなBKラインになった。日大としてはスクラムで圧力をかけ、パワフルなランナーを軸にフィジカル面の優位戦を生かしたい。

一方、迎え撃つ関東学大は、先週、東海大に24-52で敗れた。前半8分にCTB芳崎風太(3年)のPGで先制しながら、東海大のLOワイサケ・ララトゥブア(2年)に自在に走られてトライされるなど、序盤はワイドな展開にディフェンスを崩された。ようやくトライをあげたのは、前半35分。相手陣10mライン付近のスクラムサイドをSH三輪悠真(3年)が抜け出し、WTB萬田開人(4年)につないでゴールに迫り、ゴール前のスクラムからFWの波状攻撃でHO岡輝剛(4年)がゴールラインを越えた。後半8分の時点で一時10-40まで差をつけられたが、岡、萬田がトライをあげるなど最後まで反撃を続けた。萬田キャプテンは、「3年ぶりに、1部のレベルの高さを痛感しました」とコメント。板井良太監督は、日大戦に向けて次のようにコメントした。「中5日でタイトなスケジュールですが、フィジカルの強い日大に対して、きょうの反省を生かして必ず勝利に結び付けたいと思います」。先発15人は、東海大戦から変更なしで臨む。組織ディフェンスを修正し、日大の力強い突進を前に出て止め続けたい。

関東大学リーグ戦1部第2週は、この試合のみ10日(土)開催(午後1時キックオフ)で、残る3試合は11日(日)。関東学大対日大は、JSPORTSのオンデマンドで午後0時55分より生中継される。

文:村上晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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