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クルセイダーズは、25年の歴史を刻むスーパーラグビーで10度王者となり、今年は4連覇がかかっていた。しかし、Covid-19の影響でスーパーラグビー2020は中止。7月に入って感染者数がいったんゼロになったニュージーランドでは、国内5チームだけの大会「アオテアロア」が始まった。観客も制限なく入場できる戦いは世界のラグビー界の希望となる。7月13日の開幕戦以降、5チームによるホーム&アウェイの総当たり戦は質の高い攻防が繰り広げられた。そして、8月9日、クルセイダーズは、第9節で勝てば優勝という大一番を迎える。
相手は同じ南島の好敵手ハイランダーズ。前売りチケットは売り切れ、本拠地クライストチャーチのオレンジセオリースタジアムには、17,541人の観客が集った。クルセイダーズは次週、アウェイでの最終戦(対ブルーズ)を残しており、敗れても優勝の可能性がなくなるわけではない。しかし、前節はハリケーンズに敗れ、ホームでの連敗は許されない。ホームのファンの前でトロフィーを掲げることが至上命令だった。
気温13度、快晴。ハイランダーズのキックオフで試合は始まった。さっそく、クルセイダーズが自陣からボールをつなぐ。何度かの連続攻撃のあと、22mライン付近でハイランダーズがクルセイダーズボールのラックを乗り越えてボールを奪った。右タッチライン際をハイランダーズWTBジョシュ・マッケイが前進。ゴールライン迫ったラックから、SHアーロン・スミスは左横に走り込んできたCTBパテレシオ・トムキンソンではなく、その外側に走り込んだFLシャノン・フリゼルにパスを送る。開始1分にも満たない先制トライだった。
クルセイダーズがトライを返したのは前半13分だった。自陣10mライン左のラインアウトからの連続攻撃で、最後はSHブリン・ホールが2選手の前を通す、素早いパスを右タッチライン際のWTBセブ・リースに送った。大きくゲインしたリースは、素早くサポートに走り込んだホールにパスを出し、WTBジョージ・ブリッジがつないで、SOリッチー・モウンガがトライをあげた。ゴールも決まって7-7の同点。
その後、一進一退の攻防が続いたが、クルセイダーズの反則がやや多くなる。前半22分、クルセイダーズのディフェンスラインのオフサイドで得たPKから、ハイランダーズのSOジョシュ・イオアネがPGを決める。2分後、今度はクルセイダーズLOサム・ホワイトロックのパスをWTBジョナ・ナレキがインターセプト。約70m、追いすがるリースを振り切って、左コーナーに飛び込み、7-17とリードを広げた。しかし、クルセイダーズも粘り強いディフェンスで踏ん張り、モウンガが2PGを決めて、13-17とする。
【ハイライト】 スーパーラグビー2020 アオテアロア第9節
クルセイダーズ vs. ハイランダーズ
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