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ラグビーの伝統を感じたいなら、この激闘を見よ。 ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ南半球遠征。 2013年は歴史的勝利、2017年はド迫力のハカに興奮。
村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一伝統と格式を誇るブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズの南半球ツアーは、4年に一度、世界のラグビーファンの胸を躍らせる。ライオンズはホームユニオンと呼ばれる4協会(イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド)から精鋭を集めるチームだ。南半球の強豪国との誇りをかけた戦いは、激しく、タフだが、それは伝統国同士の交流の場でもあり、観客席はどこか和気あいあいとしている。互いに認め合い、尊重しながら戦うライオンズのツアーは、ラグビーの良質の文化を楽しめる。
2013年 オーストラリア遠征 第1戦
JSPORTSは4月23日~26日、「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ 南半球3か国遠征一挙放送!」と銘打ち、2013年のオーストラリア遠征のテストマッチ3戦と、2017年のニュージーランド遠征からライオンズ対マオリ・オールブラックスの一戦を放送する。
2013年のオーストラリア遠征は、1888年の初遠征から125周年という記念すべきツアーだった。オーストラリアへは12年ぶり10度目の訪問。2001年の遠征時はオーストラリア代表ワラビーズに1勝2敗で負け越し、2005年のニュージーランド遠征ではオールブラックスに3戦全敗。2009年の南アフリカ遠征ではスプリングボクスと1勝2敗。1997年の南アフリカ遠征以来、代表戦での勝ち越しを目指したのが、2013年だった。
ライオンズを率いるのは、ウェールズのウォーレン・ガットランド監督。シックスネーションズで連覇を果たしたウェールズから15人、続いてイングランド10人、アイルランド9人、スコットランド3人の37名が選出された。キャプテンは、ウェールズのFLサム・ウォーバートン(24歳)。CTBブライアン・オドリスコル(アイルランド、34歳)は、史上4人目の4度目のライオンズ参加だった。若手では22歳のCTBマヌー・トゥイランギ(イングランド)、21歳のジョージ・ノース(ウェールズ)、20歳のスチュワート・ホッグ(スコットランド)も選ばれていた。
オーストラリアでは、6月1日のバーバリアンズ戦から10試合。ワラビーズとは3試合(6月22日、29日、7月6日)が組まれたが、これが面白い。第1戦はワラビーズがこの試合で代表デビューしたWTBイズラエル・フォラウのトライで先制。フォラウの才能あふれる動きは見逃せない。ライオンズも若いノースの快走でチャンスを作り反撃。勝敗は最後の最後までもつれる。第2戦も大接戦となるが、CTBクリスチャン・リアリーファノと、ライオンズのFBリー・ハーフペニーのPG合戦の中でスター選手が仕事をする。そして、第3戦は歴史的大差に。ワラビーズを率いるのは、翌年からパナソニックワイルドナイツの指揮を執ることになるロビー・ディーンズ監督だった。日本でもお馴染みの選手、監督がいるので親近感を持って楽しめる。
2017年6月~7月、ライオンズはニュージーランドに遠征した。同年5月10日、ラグビーワールドカップ日本大会の組み合わせ抽選会が京都迎賓館で行われた。日本代表はプールAで、アイルランド、スコットランド、サモア、ロシアと対戦することが決まった。その直後の遠征である。
2017年 ニュージーランド遠征 チーフス vs. ライオンズ
このツアーでのライオンズは、第2戦でブルーズ、第4戦でハイランダーズと、スーパーラグビーのチームに敗れる。第5戦はマオリ・オールブラックスと対戦。先住民族マオリの血を引く選手たちで構成されたチームで、スーパーラグビーの強豪とそん色ない実力だ。LOトム・フランクリンは現在神戸製鋼コベルコスティーラーズ、LOジョー・ウィーラーはサントリーサンゴリアス。東芝ブレイブルーパスでプレーしたNO8リアム・メッサム(チーフス)、日本でも人気のあるSOダミアン・マッケンジー(チーフス)、WTBリーコ・イオアネ(ブルーズ)、WTBネヘ・ミルナースカッダー(ハリケーンズ)らがプレーする。
一方、ライオンズのHB団はSHコーナー・マレー、SOジョナサン・セクストンのアイルランドコンビ。CTBは現在日本のサンウルブズ所属のベン・テオだ。FBリー・ハーフペニー(ウェールズ)の正確なプレースキックが光る。キックオフ直前、マオリ・オールブラックスのド迫力のハカで観客のボールテージは最高潮に達する。ラグビーの伝統、文化を味わうなら、ライオンズのツアーを見るべきだ。
文:村上晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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