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写真:土壇場でひっくり返した筑波大学戦
ラグビーワールドカップが終了し、再開した対抗戦。帝京大学は前半の3試合をすべて勝利で飾り、後半戦へ大きな弾みをつけていた。
再開後、最初の試合は駒沢公園総合運動公園陸上競技場で行われた筑波大学との一戦。慶應義塾大学に勝利をおさめ、非常に乗っているチームに対し、帝京大がどういったゲームをするのか。
帝京大ボールでキックオフされた試合。試合はゲーム序盤から動きを見せた。
前半3分、帝京大が自陣でボールを奪い、カウンターからWTB(ウイング)尾崎泰雅(3年=伏見工)が抜け出し、SH(スクラムハーフ)土永雷(3年=光泉)へと繋ぎ、再び尾崎へ戻しそのままトライ。
SO(スタンドオフ)金諒(2年=大阪朝鮮)のコンバージョンキックは失敗したものの5点を先制した。
この先制トライで勢いに乗った帝京大だったが、15分、筑波大が自陣で帝京大のラインアウトをスティールすると、素早い右展開から最後筑波大WTB島田悠平からSH、杉山優平に長いパスを回しそのままトライ。
キックも成功し、5-7と逆転を許した。帝京大はなかなか流れを掴めず20分、筑波大は自陣深くで、スクラムから左右に素早いパス回しをされ、最後はFB(フルバック)松永寛汰にトライを決められた。
島田のキックはゴールを外れたものの、5点の追加を許し、5-12となった。
それでも36分、帝京大がカウンターラックでターンオーバーに成功し、金諒からWTB尾崎に長いパスを回してそのままトライ。尾崎が2本目のトライを決めた。
金諒がキックに成功し、7点の追加で同点に追いついた。その後は両者譲らず、同点のまま前半が終了した。
後半7分、筑波大にペナルティゴールを決められ、12-15と勝ち越しを許した。9分、帝京大は金諒からSO北村将大(3年=御所実業)に選手交替。
11分、筑波大が自陣スクラムから抜け出し、素早いパスワークで帝京大をほんろう。トライとキックを決められ、12-22と突き放された。
写真:MOMに輝いた木村
筑波大のディフェンスに阻まれ、流れを掴めずにいた帝京大だったが、16分、FL(フランカー)金隆生(3年=大阪朝鮮)が力で押し込みトライを決め17-22となった。
31分、帝京大は敵陣ゴール前ラインアウトからモールを組むが、筑波大のモールコラプシングからアドバンテージを得た帝京大は連続攻撃もトライならず、ゴール前ペナルティからスクラムを選択。
敵陣ゴール前で、筑波大の鉄壁ディフェンスに阻まれていたが、49分ゴール前スクラムから、右サイドへパスを繋ぎWTB木村朋也(3年=伏見工)がトライを決め、北村が右隅から逆転ゴール。
ここでノーサイドとなり、劇的な大逆転勝利を収めた。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には木村が選出された。
試合後、2トライを決めた尾崎は「厳しいゲームだったが、勝ててよかった。みんなが繋いだボールをしっかりトライまで持っていく気持ちで試合に臨んだ」と話した。
そして、次戦の早稲田大学戦については「帝京の激しいタックルで前半から圧倒して勝ちたい」と意気込みを語った。
後半ラストワンプレーでトライをあげた木村は、「様々な選択肢があったなかで、最後は僕を選んでくれた。来るだろうと思ってしっかり準備してきたのがよかった。トライをとれて気持ちよかった」と喜びを爆発させた。
次戦の早稲田戦は、FWがカギになることが予想される。実際に昨年度の対抗戦では、2本のスクラムトライをあげるなど、圧倒的なFWの強さを見せた。
さらに春季大会でも同様にスクラムで圧倒し続け、大差をつけての勝利。しかし、夏合宿では敗れているだけに選手たちは燃えているはずだ。
文:原田優哉/写真:亀ヶ谷沙希(帝京スポーツ新聞部)
帝京スポーツ新聞部
1996年創刊。帝京大学体育局所属の公認クラブにして唯一の学生新聞。ラグビー部をはじめ、柔道部、空手部、野球部など帝京大体育局の情報を年4回の発行で熱く伝える。現在部員13名で活動。 Twitter @teikyo_sports
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