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10月20日(日)、ラグビーワールドカップの準々決勝で南アフリカ代表に3-26で敗れた日本代表は、翌21日(月)の午前に総括会見を行った。
藤井雄一郎強化委員長、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)以下、選手31名が出席した。
まずは冒頭で、藤井強化委員長は「3年前、本格的にワールドカップに向けてジェイミー・ジョセフ体制でチームが始動して、本当にたくさんの方に支援いただいて、選手も本当によくがんばってきました」。
「目標のベスト8となることができ、選手はもうひとつ上を狙っていたが、最後は昨日、南アフリカの前に力尽きて、シーズンは終わりました」。
「本当に日本のラグビー界を変える偉業を達成したと思います。スタッフもこの3年間本当に身を削って、いろいろなものを犠牲にして、手に入れた偉業だと思います」。
「次はフランスでのワールドカップが待っていますし、次はもう1つ上を狙えるように、ラグビー界が一丸となってチャレンジしたいと思います。ありがとうございました」と挨拶した。
「他にもコーチやいろいろ人たちのサポートがあって 選手を強くできたと思います。そして、ここにいる選手だけでなく、他にも選手たちがいろいろ貢献して、この大きな成果を得ることができたと思います」。
「そして我々はワールドカップを誇らしく戦えました。ファンの皆様、国民の皆様のサポートがなければ達成することはできなかったでしょう」と振り返った。
また、指揮官はこの3年間を振り返って、苦労や厳しい時期はなかったかを聞かれると、「チャレンジでしたが、コーチとしてこのような素敵なチームを率いることはやりがいがあります」。
「このチームが大好きなので、どうしたらもっと強いスクラムになるだろうとか、朝起きて、スキルを上げることとか、チームにとってベストのプランは何かとかを考えているのが好きです。だから大変なのですが、それこそ私がこの仕事を天職だと思う理由です」と笑顔を見せた。
また、目標に掲げていたワールドカップベスト8を達成し、「このチームを本当に誇らしく思う。長い時間をかけて信頼関係を築いてきました」。
「チーム一丸となるには、本当に多くの時間がかかったのですが、このかけた時間の分だけ、最終的に1つのチームを作り上げることができて、大きな目標を見事に達成することができた」としみじみと語った。
キャプテンのFL(フランカー)リーチ マイケルは、「このチームでキャプテンやってきて非常に誇りに思っている。2011年から日本代表の成長をすごく感じます。選手も家族も、いろんな人がたくさんの犠牲を払ってくれました」と話した。
そして、キャプテンはベスト8進出の理由を聞かれ「ジェイミーHCが、このワンチームを作り上げたところ。そして、リーダーグループを育てて、ワンチーム作り上げたから、ベスト8を達成したと思います」と振り返った。
リーチは今後の目標について聞かれると、「日本代表はずっと強いまま継続することが大事だと思います。日本のファンがすごく増えてきて、もう1回、日本のファンに感動できる試合続けたらいいなと思います」。
「日本代表なりたいという子どもたちが増えれば、それが一番嬉しい。ラグビー選手になりたい、日本代表になりたい人が増えれば嬉しいです」と話した。
また、ベテランのSH(スクラムハーフ)田中史朗も、「すごく若い、いい選手がいる。日本は期待できる人材一杯いるので、もっともっと皆さんに夢と希望を与えられるようなチームになっていくと思います」。
「僕たちももっと努力して、普及活動をしていかないといけないですし、代表として、日本の国として、継続して、日本ラグビーを強くしなきゃいけないと思います。
「これからも、学生であったり、子どもであったり、僕たちトップリーガーであったり、代表であったり、日本のラグビー全てがコネクトできて、チーム全体として、日本全体として強くなればベスト4も夢ではない」。
「もっともっと、誇りに思える代表になると思いますし、これからも日本ラグビーと代表をよろしくお願いします」と会見を締めくくった。
ジョセフHCの今後の去就はまだ決まっていないが、現在、議論されているという。選手は31名中、2名がトップリーグチャレンジチームに所属し、残りの29名はトップリーグの所属だ。
そのほとんどが、来年1月に開幕するトップリーグに向けて準備を始めることになろう。その前に、まずはゆっくりと心身ともに休めてほしい。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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