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ラグビー コラム 2018年11月17日

筑波大学、覚悟を決めた4年生。3連敗からの大学選手権への道。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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11月18日(日)、筑波大は3年ぶりの全国大学選手権出場がかかった大一番に挑む。

2勝3敗で現在5位の筑波大学は、関東大学対抗戦でいまだ未勝利と最下位に沈む日本体育大学と対戦する。大学対抗戦で5位以上が進出する、12月からの大学選手権に出場するためには、負けるわけにはいかない。

9月から始まった大学対抗戦。筑波大は苦しい試合が続いた。開幕から早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学に3連敗。

BK(バックス)リーダーのWTB(ウイング)河野友希(体専4年)は「負けが続いてチームの雰囲気が悪かった」と振り返る。

4戦目の青山学院大学戦では待望の初勝利を収めるも、ここ10年間の青山学院大との対戦で最多となる5トライを献上してしまった。

主将としてチームを引っ張る大西

「このままだと日本一という目標は達成できずに終わってしまう」。主将のHO(フッカー)大西訓平(同4年)は危機感を強く募らせた。

大西は4年生を集めてミーティングを行った。「大事なことがある時は4年生でミーティングを行う。それでも、ミーティングした直後はやる気になるが、その思いを継続することができなかった」。

だが、大西の危機感は他の4年生も感じていた。チームの意識を変えなければいけないと、4年生の目の色が変わった。

毎日の練習から、意識を改革した。練習時から声を多く出し、コミュニケーションを密に取るようになった。

「A、B、Cチーム関係なく、4年生が練習からどう関わっていくかを考えた」と、4年生で唯一対抗戦全試合スタメン出場の河野も振り返る。

チームを引っ張る覚悟も強まった。河野以外の4年生はスタメンに固定された選手はおらず、主将・副主将が揃ってピッチに立たない試合もあった。しかし、チームをけん引するという思いは彼らが一番強かった。

成蹊大戦で活躍した前田

11月3日に行われた成蹊大学戦で、3戦ぶりにスタメン出場した副主将のCTB(センター)前田土芽(同4年)は幾度もビックゲインを決める活躍を見せた。

「試合中に唯一集まれるトライ後の時間で、大西がいない分、4年生としてチームをまとめることを意識した。次の試合でも、苦しい時間帯に仲間を鼓舞できるようにプレーしたい」。

この試合で筑波大はアタックでミスを最小限に抑えて、80分間戦い抜き、101-0で完勝した。4年生の思いに後輩も続いた。

HO(フッカー)吉田隼人(同3年)は「引っ張ってくれる4年生だけではなく、今はチームのみんなが声を出していい雰囲気で取り組めている」と語った。

11月10日に行われた専修大学とのジュニア選手権でも、「トライを取られた後にこれまで話さなかった下級生が、しっかりと悪かったところを指摘してくれた」(大西)。

古川拓生監督(体育系・准教授)は「開幕から連敗した中で、チームの雰囲気は決してよくなかった。だが、うまくいかなかった所を修正していこうとする思いは伝わっていた。後がない4年生が覚悟を持って、率先してやってくれていたと思う」と語った。

日本体育大は3日に行われた青山学院大に敗れ、未だ対抗戦未勝利に終わっている。だが、油断はできない。

春季大会で苦しめられたFL(フランカー)クリスチャン・ラウイを始め、186㌢、140?の超大型LO(ロック)ミキロニ・リサラ、U20日本代表のWTB(ウイング)ハラトア・ヴァイレアら、3人の留学生選手には十分注意したい。

河野は「まず勝つことが必要。その中でも、これまでやってきたことを出して次に生かしたい」と意気込む。前田も「勝って、次の帝京大学戦、大学選手権で早稲田大、慶應大、明治大にリベンジしたい」と語った。

大学選手権を勝ち抜くために覚悟を決めた筑波大の戦いに注目したい。

文/写真:明石尚之(筑波大学新聞)

◆筑波大学 関東大学対抗戦 放送&配信予定
・11月19日(月)午後2:00 筑波大学 vs. 日本体育大学
※J SPORTSオンデマンド配信
・12月01日(土)午後1:50 筑波大学 vs. 帝京大学
※J SPORTS 1 生中継&J SPORTSオンデマンドLIVE配信

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