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モーター スポーツ コラム 2025年5月9日

ル・マン24時間の前哨戦スパ6時間 今季表彰台のないトヨタはいかに戦う?

モータースポーツコラム by 皆越 和也
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FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦でありヨーロッパラウンドの第2戦にあたるこの時期恒例のスパ6時間。このコースは高速であり、6月のWEC最大のイベント、ル・マン24時間の前哨戦となる。

我が国で一般的にスパと呼ばれるサーキットは、正式にはシルキュイ(Circuit)・ド・スパ-フランコルシャンといい、ベルギー北部ワロン地域のスパとフランコルシャンという町にわたり造られた。元々は1921年に1周14.9kmの公道コースとしてオープンしたが、徐々にコース長は短くなり2003年には1周7.004kmのパーマネントコースとなった。

スタートからすぐの右鋭角コーナーであるラ・スルスではクラッシュが起きやすく、次には一気に丘を駆け上るオー・ルージュからツイスティなラディオンを過ぎるとケメルストレートで最高速をマーク。ストレートエンドのレ・コームあたりから下りのテクニカル区間となりポール・フレール(旧スタブロー)で減速後は一気に加速して(バスストップ)シケインで減速して1周となる。

オー・ルージュからラディオンにかけてはこれまでも多くの重大事故が発生しコース改修が行われているが、昨年のWEC以降コースの約半分(コース終盤の高速コーナーであるブランシモンからオー・ルージュ、ケメルストレート入口から下りのヘアピンであるブラッセル、キャンパスからポールフレール)が再舗装され、これでグリップがアップしたようで、大幅にタイムアップするのではないかという報道もあり楽しみだ。

ここスパは山岳地帯の森の中にあり天候が変わりやすく、場所によっても天候が異なりこれを”スパ・ウェザー”と呼んでいる(近くのニュルブルクリンクも似た天候が特徴)。この天候の変化をどのチームが味方にできるだろうか?

ハイパーカークラスでは、開幕戦でまずまずの戦闘力を見せていたBMWがモンツァで2位に入り順調に性能を発揮してみせた。また前戦で3位フィニッシュしたアルピーヌも楽しみな存在になった。今季開幕連勝を遂げたフェラーリは、今回性能調整(BoP)により車重が12kg増、ベースパワーは25PS減に。今季まだ表彰台のないトヨタ(TGR)も27PS減となり厳しい戦いが続きそうだ。加えてBMWも車重増&パワーダウンとなっている。

また今回はIMSAのラグナセカ戦と日程が重なっているためドライバーが分散し、アストンマーティンやBMWでは3名体制を2名体制に変更している。

FIAGT3クラスで最も注目したいのは、アコーディスASPの78号車レクサスRC Fを中山雄一がWECデビューをすること。昨年までGT500スープラをドライブしていた中山がどのようにスパを走るのか? アドバイザーとしてミハエル・クルムも中山に同行するので、TV画面に彼が映ることもあるだろう。もちろん95号車マクラーレンをドライブする佐藤万璃音の走りもチェックしたい。

J SPORTSでは、予選を5月9日、午後9時30分~深夜0時10分(オンデマンド)、決勝を10日午後8時30分~深夜3時30分(J SPORTS 1/オンデマンド)にLIVEでお伝えする予定。

文:皆越和也

皆越 和也

皆越 和也

1961年熊本県出身。1980年代後半に富士スピードウェイで観戦した「WEC in JAPAN」で四輪モータースポーツに目覚め、モータースポーツ専門誌編集部等を経てフリーランスのフォトライターに。SUPER GTは全日本GT選手権がスタートした1993年より、ほとんどのレースを現場で取材している。

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