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今年のホンダ勢は、ドライバーのシャッフルが目立ち、5台のうち体制不動なのはSTANLEY NSX-GTとAstemo NSX-GTの塚越広大/松下信治組だけ。またARTAがチーム無限とのコラボレーションにより2台体制とし、先に挙げた16号車はふたりとも新加入。8号車は野尻智紀の新パートナーとして、大湯都史樹が加わった。いずれも強力なラインアップといえまいか。この4台はいずれもブリヂストンを装着する。
唯一ダンロップを履くModulo NSX-GTは、伊沢拓也の新パートナーがルーキーの太田格之進となった。では、不利かというと、1台に勢力を集中できるメリットもあり、また太田はやはり1年目のGT300クラスで二度も表彰台に上がっており、爆発力にも定評のあるドライバー。ここは化学変化に期待したい。
今年は空力開発が凍結されているため、昨年からの大幅な進化はない。とすると、好調な理由はエンジンにあるのだろうが、そのものに加えて要素がもうひとつある。それが燃料だ。今年からGT500クラスは、全車カーボンニュートラル燃料(CNF)を使うこととなった。CNFといっても、それぞれながらSUPER GTで用いられるのはバイオマス由来の非化石燃料である。
厳密にいえば燃焼されれば、どうあれ二酸化炭素は排出されるが、例えば主原料となるアルコールは植物を蒸留して精製されており、その植物の成長過程で自然界から二酸化炭素を吸収しているため、燃焼時に排出されても「プラスマイナスゼロ」というのがCNFだと思って欲しい。オクタン値は開発が進んだ現在は、ハイオクのガソリンと遜色ないというが、燃焼効率や揮発性などが異なるため、プログラム等を改める必要がある。その点でホンダが一歩リードしているというのが、もっぱらの噂。
いずれにせよ、ホンダは来シーズンからGT500クラスにシビックを導入することを、すでに発表しており、NSX-GTに有終の美を飾らせたいと思っているはず。そこに例年以上の本気度が感じられてならない。
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