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吉田広樹選手(No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT)「プライベートでは友人である彼らといいレースができて、うれしかった」 | SUPER GT第7戦
SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子──不安が残るなか、10周目の第2ヘアピンでは61号車のSUBARU BRZ R&D SPORTを逆転。この様子をどう見守っていましたか?
吉田:スタートからスバルさん(61号車)を追い上げてるだけじゃなくて3位以下のマシンも離していたので、もしかしたら、思ってるより自分たちにとっていい方向に進んでるのかなという気はしてました。それに、(川合)孝汰がうまく(GT)500クラスに抜かれる瞬間を使ってオーバーテイクできたし。自分たちにもまだ余力があって61号車を引き離しにかかっていたので、そのマージンがあればあるほど、自分たちの第2スティントとしては作戦の幅が広まるというか、考えられるシチュエーションが増えたので、すごく心強かったです。いい流れで進んでるなっていう実感はありました。
──ドライブする川合選手からは、何かしらインフォメーションを受けていたのですか?
吉田:もちろん。ある程度経ったところから、“急に(タイヤが)グリップしなくなりました”って(無線で)言ってました。僕たちのマシンはクルマの中でスタビ(ライザー)を前後調整できるのですが、そこら辺をうまく調整しながら乗っていたので、本人の中ではタイムが落ちてはいたんだと思うんですが、周りに対しては落ち幅が少なかったです。(川合からは)タイヤのインフォメーションだったり、“クルマのバランスとしてこんな感じだから、こういうスタビで乗ってます”みたいなものは無線でもらってたんですが、これが自分のスティントに活かせる内容だったのでありがたかったですね。
──“スタビの調整”とのことですが、レース中にどんなことができるのでしょうか?
吉田:たぶん他のマシンも似てると思うんですが、フロントとリヤのスタビを5段階ずつ調整できるようになっています。タイヤ(のコンディション)がいいときは、リヤを動かすというかフロントを入れてリヤを動かす……つまり曲がるようなスタビの位置で走っているんですが、ただ、特にオートポリスみたいなタイヤに厳しいサーキットになると、もう最後は全然リヤがなくなってきて、入口もオーバーステアだしトラクションもなくて前に進まない……という風になってくるんです。今回のレースに関して言うと、最後はできるだけタイヤの攻撃性を抑えるために柔らかい方向に調整しました。
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