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阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)
迎えた8月7日の決勝レースでは、今季からGT500クラスに登場し注目を集めている日産の新型Zが速さをみせた。特にNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN Zは、序盤にトップを奪うと、中盤まで安定したペースでポジションを守り、KONDO RACINGとしては、およそ5年ぶりとなるGT500クラス優勝が現実味を帯びていった。
しかし、そこに待ったをかけたのが、GT500クラス最年少コンビとなるNo.37 KeePer TOM’S GR Supraのサッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋のコンビだった。
3番グリッドからスタートし、第1スティントのフェネストラズが2番手に浮上した。レース直前に雨が降ったこともあり、特に序盤はコースの一部が濡れている状態だったが、フェネストラズはそれも見越して“無理をしないドライビング”に徹した。このため、24号車を無理に負わずに2番手をしっかりとキープし、1回目のピットストップで宮田に交代。ここで満タンまで給油する作戦をとったため、必然的にピットでのロスタイムが増えたほか、第2スティントでは、比較的短めの給油に抑えた24号車に対して、ペース的に不利になる場面もあった。さらに後方からはNo.12 カルソニック IMPUL Zの平峰一貴も迫ってきており、日産Zに囲まれる形に。完全に不利な展開となったが、それを言い訳にすることなく、宮田はペースを上げていった。
そして、73周目に2度目のピットストップを敢行。前回のピットストップで満タンにしている分、最後のピットストップは短い給油時間で済ますことができる。さらに72周目にピットストップを行なった24号車は作業で若干のミスがあったほか、GT300クラスが数台いる場所でコースに復帰することになり、ペースを上げられなかった。これが決定的な差となり、37号車が逆転トップに立つ。
見事なピット戦略をみせ逆転を果たしたNo.37 KeePer TOM’S GR Supra
公式映像のカメラを向けられると、思わずガッツポーズを見せつつも“落ち着こう!”と自らジェスチャーをしていたフェネストラズ。ここからの最終スティントが、2人にとってはとても長い時間となった。
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