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スーパーフォーミュラ第6戦レビュー 笹原右京「諦めないでやることが本当に大事」 不屈の挑戦で掴んだ初優勝と、そこで垣間見えた“変化”
SUPER GT by 吉田 知弘ランキングTOPの野尻智紀(TEAM MUGEN)
こうして、日曜日の決勝レースを迎えると、15号車のパフォーマンスは復活。すぐに手応えを感じた笹原は、いつも通り攻めの走りを見せていく。
スタートで2つポジションを上げると、その後も順調にポジションを上げていく。10周目を過ぎて何台かのマシンが早めにピットストップを済ませたが、笹原は周りの状況を見て、後半まで引っ張る戦略を採用。レース中盤は3番手につけて、チャンスをうかがった。
そして27周目。待ちわびていた“唯一のチャンス”がやってきた。それまでトップを快走していた関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)だが、ピットアウト直後に左リアタイヤが外れるアクシデントに見舞われてしまった。これによりセーフティカーが導入され、そのタイミングで笹原はピットに飛び込んだ。前の周でピットストップを済ませていた坪井翔(P.MU CERUMO/INGING)との一騎打ちとなったが、笹原が前でコースに復帰。ついにトップに躍り出た。
「自分がピットを終えてトップに戻った時は、まさかトップだと思っていなかったです。ただ、第2セーフティカーラインが勝負だと思っていたので、そこまでは全速力でいきました。ただ、いざコースインしてみると、前も後ろもいないから『自分は最後尾かな?』と一瞬思いましたが、チームからも『SCの後ろにつくまでは、タイヤをしっかり温めてね』と言われて、『ん??』と思ったら、SCが現れて。そこで『トップか!』と思いました。でも、そうなるかもしれないと思っていたので、本当に神様が味方してくれたのかなと思います」
「(レース再開後は)坪井選手が後ろにいたので、とにかくプッシュしました。逃げることができれば、タイヤも自分が新しかったので、逃げ切れる自信もありましたし、前半スティントで坪井選手にちょっと追いついていたので、それがけっこう自信になっていて、これならいけるかなという手応えはありました。リスタートとか、とにかくミスをしないようにしていましたが……本当に長い10周でした。本当にコツコツやっていって、チェッカーを受ける寸前まで『頼むから、普通に終わってほしい』と思っていました」
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