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スーパーフォーミュラ第6戦レビュー 笹原右京「諦めないでやることが本当に大事」 不屈の挑戦で掴んだ初優勝と、そこで垣間見えた“変化”
SUPER GT by 吉田 知弘「ホンダの体制発表(2022年1月)の時は僕の名前はなかったですが、まだドライバーも決まっていないクルマもあったので、可能性が1%でもあるのであれば、諦めずに何とかしたいなという思いはありました。そこにTEAM MUGENの皆さんが、2台体制でやりたいという思いがあって、そこで乗せるなら僕を乗せたいと言ってくださっていました。さらに支援してくださるパートナーさんやサプライヤーさんがいなければ、成り立たなかった話でもあります。こうやって、みんなの声や想いが形になったのかなと思うと、僕としても感慨深いですし。本当に感謝しかないです」
「テストでは、みんなトライしていることが違うので、そこまでタイムとか順位は深追いしてないです。それよりも、今年のトラックエンジニアとは初めて一緒に仕事をするので、先ずはコミュニケーションだったり、クルマのベース作りなど、地道な確認作業をしています。今までは限られたチャンスで結果を出さなければいけなくて、100%を超える勢いでやっていましたけど、今年は地道に積み重ねていくことができるので楽しいです」
シーズンオフの合同テストでそう語った笹原の表情は、心の底から安堵しているようだった。
今シーズン、ついにレギュラードライバー座を掴んだ笹原右京。
しかし、参戦できることが目標ではなく、結果を残すことが次のステップとなるのだが、開幕戦から飛び抜けた速さを発揮。手強いライバルたちを打ち破り、見事ポールポジションを獲得。そのまま、初優勝も期待されたが、決勝のスタートでは、まさかのエンジンストールに見舞われ、最後尾まで後退することになった。翌日の第2戦でも、3番グリッドを手にし、リベンジを果たそうとするも、スタートで再びエンジンストールに見舞われた。
「あれはあれで言葉がなかったです」と当時を振り返る笹原。レースでは諦めずに挽回し、10位に食い込んだ。レース後の取材にはメディアの質問にも丁寧に答え、時より笑顔を見せようとしていた笹原だが、落胆している雰囲気はこちらに伝わってきた。
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