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SUPER GT 第6戦:石浦宏明(No.38 ZENT CERUMO GR Supra)「色んなことが積み重なって自分たちに追い風が吹き始めた」
SUPER GT あの瞬間 by 島村 元子あのタイミングで僕らがピットに入れるかどうかは、その前にペナルティを出されたクルマたち(No.14 ENEOS X PRIME GR Supra、No.37 KeePer TOM’S GR Supraの2台が同じペナルティを先に消化)がすぐに入ってくれるかどうかでもあり、それ次第で自分たちの運命が変わっていたので、急に『色んなことが積み重なって自分たちに追い風が吹き始めたぞ』という感じがしました。『運が悪かったのは、もう終わったかな』みたいに思いましたね。
※5:8周目、第1ヘアピンでNo.22 アールキューズ AMG GT3によるクラッシュが発生した。
──ルーティンのピットインは28周終わり。これは予定どおりですか?
石浦:セーフティカー(走行)中にピットウィンドウが開いたので、SC明けに(ピットへ)入るかそれとももう少し引っ張る(タイミングを遅くする)かがチームに判断が求められました。結構な台数がSC明けと同時に入ったので、あえて次のGT300クラスの集団まで追いつくところまでクリアで走れそうだったので、数周引っ張りました。ただ、戦略としてはあまりうまくいかなくて。実際、ピットから出たときには最後尾に落ちていたので、タイミング自体は完璧ではなかったですね。
──とはいえ、それが石浦選手の「オーバーテイクショー」の始まりでもありました。このときのクルマの様子は?
石浦:クルマのフィーリングはすごく良かったです。ただ、自分たちが速いという感覚はさほど持っていませんでした。ところが急に前に何台もクルマが見えてきて……。公式練習でのペースでまったく走れていないクルマたちが目に飛び込んできたんです。タイヤ含め、困っているというか何かしら問題を抱えているクルマが何台もいるんだな、ということをすぐ認識できました。そういうクルマたちに引っかかるクルマも出てくるので、そのクルマをうまく自分たちがかき分けていけたら、大きくジャンプアップできるチャンスはあるとすぐにわかったので、とにかく1周でも早く1台でも多く自分が引っかからずにかき分けていくことができれば、もっと前の集団まで行けると思いました。
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