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バーレーンで開催されたテストで強烈なインパクトを残した角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
モータースポーツシーズンが本格的に開幕する直前にうれしくて、うれしくて、来た、来たというニュースが飛び込んできましたね。今年からF1に参戦する角田裕毅選手がバーレンで開催されていたプレシーズンテストで2番手タイムを叩き出してテストを終了。これまでF1に参戦した日本人ドライバーは決勝で3位が最高位だった。(J SPORTSさんは、F1GPの放映をしてはしていないので、F1ネタは怒られてしまうかも)テストとはいえども総合の2番手とは、凄いを通り越して、快挙の瞬間だ!
2018年の小欄で書きました。1907年(明治40年)にイギリスのブルックランズで開催された初のグランプリレースでケンブリッジ大学の学生だった大倉喜七郎氏がメインレースの決勝で2位となり翌日の新聞に「なんと日本人が2位だ」と報じられたらしい。そして114年後に角田選手が【2】 という位置をゲットした。
角田選手の結果に関しては、「なんと」という表現ではなく、「He is a star of the show」だった。気の早いファンの皆さんは、日本人初のF1GP優勝を思い描いてしまうかもしれないけれど、まずは、気を落ち着けてシーズンインしてからの角田選手の健闘を祈ろうではありませんか。
さて、今週末にはアメリカのIMSAシリーズのセブリング12時間レースが開催されます。こちらでも日本人ドライバーの活躍が期待されています。アメリカの耐久レースシリーズはすでに開幕していて、前戦デイトナ24時間レースで小林可夢偉選手の同レース3連勝がかかっていたけれど、惜しくも2位。昨シーズンまで所属していたチームが優勝し、チームを移籍した小林選手の追い上げ実らず僅差で勝てなかった。今や小林選手は、アメリカでは耐久レースのスター的存在です。そして、アメリカのメディアに対して、Indyシリーズにも興味ありとコメントしているようです。ここ数年Indyシリーズで活躍しているドライバーと仕事することが多く、彼らに刺激を受けているのでしょう。
小林可夢偉はデイトナ24時間に続き、アクション・エクスプレス・レーシングからIMSAの『ミシュラン・エンデュランス・カップ』残り3戦への参戦が決定した。
トヨタとの世界耐久選手権と国内ではSuper Formula、そしてIMSA。これにIndyが加わるとなると、どこに主軸に置くかを小林選手も悩むことになる。コロナ禍でイロイロなシリーズでスケジュール変更が行われて、小林選手はSuper Formulaシリーズを4レース欠場することとなってしまう。日本人ドライバーが海外で活躍してくれることは大歓迎だけれど、国内でその勇姿が見られなくなるのは、チョッと寂しい。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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