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開幕戦イモラ6時間レースの様子
SUPER GTの開幕戦を終えて翌週には、FIA 世界耐久選手権(WEC)が開幕しましたね。
ご存知のように、中近東の湾岸で軍事行動が勃発したことで、開幕戦として予定されていたカタール1812kmレース開催が危ぶまれていましたが最終的に延期が決定。その結果、当初は第2戦で予定されていたイタリア・イモラ6時間レースが今シーズンの開幕戦となった。
そして、そしてTOYOTA GAZOO RACING 改めTOYOTA RACINGが空力を大きくアップデートした「TR010ハイブリッド」で優勝と3位という見事な結果を残した。
レース終盤にはあわや1-2フィニッシュも・・・という場面もあったが、昨年の覇者フェラーリAFコルセが意地を見せて2位を獲得。それでも、昨シーズンまで苦戦していたトヨタが、今シーズン投入したマシンの高い戦闘力を示した一戦だった。
日本から参戦しているトヨタに、これまでの数シーズンはどうしても判官贔屓となってしまっていましたが、今回は異なる感覚でこの開幕戦を見てコメントできたのは、楽しかったですね。由良拓也さん、土屋武士さん、そして本山哲さん等とTR010のパフォーマンスを楽しませていただきました。
またフェラーリだけではなく、昨シーズンの富士6時間レースでWEC参戦初優勝を達成したアルピーヌや戦闘力がグングン上がってきているプジョー、そして今シーズンから日本で切磋琢磨したニック・キャシディ選手が加わり一発の速さが際立つキャデラックなどのパフォーマンスが拮抗していたのが開幕戦での特徴だった。
アストンマーチンも相変わらずNAエンジンのエキゾーストサウンドを響かせ頑張っている。そして、そして韓国・ヒョンデのプレミアムセグメント「ジェネシス」がマグマ・レーシングから新参入。そのドライバーラインアップには、アンドレ・ロッテラー選手が【兄貴】として、チームを支える大役を担っている。
というように、2026シーズンのWECは、面白い展開になりそうだ。
一方でちょっと心配というか、懸念材料がある。
それは、昨シーズンまでは各戦で発表されていた各エントラントメーカー別のバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)を今シーズンからブラックボックス化して発表を差し控えることがFIAとACOで決定された点だ。
参加チームがBoPに関して一切口を挟むことができないのは、相変わらずだが、メディアが何やかんや言うのは、抑えられない、いや報道の権利を圧力で疎外することはできない。しかし、ブラックボックスになれば、それはアンタッチャブル。
素晴らしい開幕戦の裏で第2戦以降各車のパフォーマンスの違いや今シーズンの流れがどのように推移していくのか。改めて注視しなくてはならないかなと思う次第だ。
文:高橋 二朗
高橋 二朗
日本モータースポーツ記者会会長。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。
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