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モーター スポーツ コラム 2020年1月8日

さようなら、神谷さん

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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新年が明けました。
おめでとうございます、のご挨拶をさせていただきます。

世の中不況ですね。忘年会と新年会の少なさでそれをしみじみ実感します。
例年の華やかさがなく、年のくれを過ごし、成り行きで年を越して新年に至って、そして昨日は七草粥。

年初からショボい書き出しで申し訳ありません。

仕事始めの2020年1月6日。
ショックでした。
訃報。
ウエストレーシングカーズの神谷誠二郎社長が逝去された。

「神ヤン」の愛称で誰からも慕われる御仁。いつも元気いっぱい。凹んでいる神ヤンを見たことがない。癌の病魔と闘っていたのは知っていました。
去年のスーパーフォーミュラ最終戦の鈴鹿で、セッションが終わって疲れ果てて、トボトボとパドックを歩いていたら、
「何や、白いヘルメットかぶって、そんなある歩き方していると、あれや、あれ」
「えっ、何?」
「ほれ、ホンダのな、ロボットや」
「ロボット?・・・ああ、アシモね?」
「それや、それ。ジローアシモやなぁ(笑)」
舌癌で一部を切除して少し呂律が回らなかったけれど、いつものように元気いっぱいで大笑いしてくれた。アシモの歩き真似したら、爆笑してくれた。それが神ヤンと会話した最後だった。

日本のエントリーフォーミュラ、スポーツカーカテゴリーのコンストラクターとして数多くのマシンを製作。数多くのドライバーも育て上げた。日本のモータースポーツを支えた太い太い柱の一つ。韓国、中国、台湾へもビジネスを広げて、モータースポーツ育成、拡大を図っていた。ウエストレーシングカーズはイコール、神ヤンそのもの。その底抜けの明るさとバイタリティ。会っただけでエネルギーをもらえる存在だった。

逝くのがあまりにも早すぎます。
もっと、もっと、もっと長生きして、これからも面白いレーシングカーを創って欲しかったです。

神谷誠二郎さん。
ありがとうございました。お世話になりました。
そして、さようなら。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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