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モーター スポーツ コラム 2019年7月16日

バナナはおやつとして認めます

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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楽しい、楽しい小学校時代の遠足での出来事でした。

「先生、〇〇君がバナナを食べています。良いんですか?」
「お前、バカじゃねーの?良いに決まってるじゃん」
「この間は、バナナはダメって言われていましたっ」
「バッカッ!。その後に<遠足のお知らせ>が出ていたじゃん。バナナは良いって書いてあったのをオメエ見てねーのかよ、バーカッ!」
「バカってなによ、トンマッ!」
先生が割って入った。
「さぁ、さぁ、さぁ、お辞めなさい。遠足の直前になって出した父兄に向けたお知らせには<バナナは、おやつとして認めます>と書いておきましたが、本当に直前だったので、見落としてしまったお父さんやお母さんも居たかもね」
「ほれ見ろ、バーカ」
「ほら〇〇君、お辞めなさいってば。先生怒りますよ」

先週末の全日本F3選手権が行われた富士スピードウエイにおいて、<バナナ>ではないけれど、認可され使用できるパーツに関するリストに関してちょっとイザコザが起きた。そして、車両規則に反したとして失格処分を受けたチームが出たのです。

<遠足のお知らせ>ではないけれど、F3車両の規則に従って使用できるお知らせが世界自動車連盟のモータースポーツ部門からリリースが出ているそうです。しかし、それは、海外のシリーズには配布されていたけれど、国内、つまり全日本F3シリーズには、配布されていなかった。
リリースの存在を知っていて、今年から全日本選手権に参戦してきた外国チームが異議を申し立てた。「あのパーツはリリースに明記されていないから使用が認めてられていないはず」と。
バナナの件とは逆に海外で配布されたリリースに準じて国内でもそれを適用することとなったのです。大会の審査委員会は最終的に日本のモータースポーツがガラパゴス化するのを懸念したのでしょうか。

しかし、車両規則に書いてないことは、改造を施して良いかどうかは、規則の解釈によっては良いとも判断できるし、その逆もある。速さを求めて車両の開発を進めようとする時にはニッチな領域に目を凝らすのは重要となってくる。しかし、暗黙の了解で<やって良い>か<悪い>か決まっていることもある。
今後もバナナをおやつとして認めるかどうかを参加チーム全体とF3協会、競技運営側、審査委員会と協議しながら進めて、美味しいバナナ、いやす素晴らしいレースを展開していただくことを切に望むものであります。
おじさんが子供の頃は、バナナが希少で高価だった。だから遠足での問題が発生した。親父が宴会の帰りに酔っ払ってバナナひと房をお土産に持って帰ってきてくれて、盛り上がった思い出があります。

文:高橋 二郎

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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