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バスケット ボール コラム 2023年12月28日

【京都精華学園高等学校】トップリーグの敗戦後に指揮官の覚悟に応えた選手たちによって三冠達成 | 高校バスケ ウインターカップ2023

ウインターカップコラム by 青木 崇
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【ハイライト】京都精華学園(京都) vs. 岐阜女子(岐阜)|高校バスケ ウインターカップ2023 女子決勝 メインコート(12月28日)

「流れがどっちに行くか最後の最後までわからないということでした。安江先生はベテランですので、狸と狐の化かし合いという言葉は本当に失礼かもしれませんが、駆け引きがものすごく大変でした」とは、試合後の山本綱義コーチ。絈野への対応に少し時間がかかったが、スクリーンでズレができて3Pを打たれたとしても、スクリーンでズレができてショットを打たれても、ディマロが長い腕を出すことで決めさせないというディフェンスの頑張りも大きな意味があった。4Q中盤から岐阜女子を4分以上無得点に抑えた京都精華学園は63対59で競り勝て2連覇を達成。インターハイ、U18トップリーグを含めた三冠を成し遂げた。

三冠まで達成までの道のりは決して平坦でなかった。精神的な部分で厳しい山本コーチは、U18トップリーグで大阪薫英女学院に敗れた後、ミーティングで自身の進退を口にするくらいの覚悟を選手たちに伝える。浜松開誠館との初戦後も、自分たちのプレーができていないと感じた山本コーチは、「心技体っていうことをよく言うんですが、心の部分、この根っこ部分がしっかりとしなきゃ駄目」ということを改めて強調した。

堀内桜花(京都精華学園高等学校)

堀内桜花(京都精華学園高等学校)

選手たちはコーチの指摘を素直に受け止め、試合を重ねるごとに京都精華学園はプレーの質を上げていった。10月の負けを経験したことについて、キャプテンの堀内は次のように振り返った。

「そこで自分たちの甘さだったり、そういうところをあまりわかっていなかったと思います。そこで校長先生(山本コーチ)が心の話をしてくださったので、試合を重ねるごとにチームとして本当に覚悟を持って試合に臨むという一人一人の気持ちの変化があったと思います」

中学1年の時から6年間堀内とコンビを組んできた八木も、「インターハイでは1位でしたけど、そこで自分たちの思い上がっている部分などをその負けで気付けたと思います」と語る。

絈野の爆発によって岐阜女子の猛追を受けながらも、最後まで逆転を許さずに逃げ切ってのウィンターカップ2連覇と今年の三冠達成は、京都精華学園の選手たちが質の高いプレーと強いメンタルの両方を発揮した結果と言えるものだった。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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