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木下誠(大阪エヴェッサ #31)
大阪学院大学から名古屋ダイヤモンドドルフィンズに特別指定選手として入団して以来、木下誠はB1の舞台でプレーし続けている。プロとして1年目の2019-20シーズンの宇都宮ブレックス戦、15分間のプレーで13点を奪った試合を見たとき、非凡な得点センスを持つコンボガードという印象を持った。今季から故郷にフランチャイズを置く大阪エヴェッサに移籍し、武器であるドライブから得点機会をクリエイトできるという点で、チームに欠かせない戦力となっている。(3月2日取材)
Q 天日謙作コーチの誘いが大阪と契約する決め手ということですが、チーム内における自身の役割がどんなことで、これまでのパフォーマンスをどう評価しますか?
「GMの阿部(達也)さんにヘッドコーチの天日さんが“どうしても来てほしい”と言われて、入ることに決めました。今はポイントガードというよりかは、だれと一緒に出てもコンボガードみたいな感じでできるようにしています」
Q 得点センスが持ち味のコンボガードとしてプロになりました。ドライブで仕掛けての得点ということがB1でもすぐに通用した印象がありますが、自身はどう感じていたのですか?
「ドライブで僕がレイアップを決めての2点と、そこからアシストしての2点も一緒です。ドライブ自体は自分の武器ですので、通用していると思っています」
Q プロになりたいと意識したのはいつごろで、きっかけとなった出来事やエピソードがありますか?
「プロは大学4年生のときに監督と“どうしようかな?”という話をしていて、プロになるかも正直迷ったんですけど、“人生は1回きりだし、やれるところまでやってみたら”みたいな感じで、プロになりました」
Q 大学時代30番だったプロになってから背番号を31にした理由は?
「僕の誕生日が3月31日なので、シンプルに誕生日の日付で選びました。大学では先輩が31をつけていたので、30番でした」
Q 大阪学院大学時代は頭を使ってプレーをすることを覚えたということですが、コンボガードとしてプレーするうえでプラスになったと感じるところは?
「ガードをしていないときでも状況を見られるようになったことは、プラスになったことだと思います」
Q 大阪学院大学で合田怜選手が先輩、大阪学院大学高校時代は川崎ブレイブサンダースの綱井勇介とのコンビでインターハイでベスト16、1回戦でウインターカップも土浦日本大に惜敗という結果でした。高校時代で印象に残っていること、今の自分につながっていると感じたエピソードはありますか?
「怜さんは大学の先輩です。川崎に行っている綱井選手は同級生で、チームとしてどうやって行こうかとか話し合いましたし、試合中でもコート外でもバスケの話は結構するようになっていました。練習が正直厳しくて、メンタルを鍛えられたことくらいですかね、一番印象にあるのは…」
Q 記憶に残っている試合はありますか?
「インターハイで1回戦がアレセイア湘南(82対75)、2回戦が能代(工業:スコアは108対87)で、前評判は僕らが負けるだろうという感じで言われていたんですけど、そこを勝てたのがチームとして一番印象に残っています。高校の監督をされている高橋(渉)先生が結構対策をしてくれて、それをチーム全員で実行できたというのは個人としてもチームとしても特に印象に残っている大会だったと思います」
Q 同級生の綱井選手がB1にいることはいい刺激になっていますか?
「そうですね。高校の同級生でプロ選手というのは、他を見てもなかなかいないと思います。違うところで活躍しているのはやはり見ますし、僕ももう少し頑張らなければあかんというのがあるので、いい刺激になっています」
Q タレントが揃っているチームながら、大阪が苦戦のシーズンを過ごしている理由をどう捉えていますか?
「一番はディフェンスの部分で、もっともっとコミュニケーションをとっていなかければいけない。1か月ほど(試合が)空いたので、コミュニケーションを大事に、そこを意識して練習に取り組んでいます」
Q ディフェンス以外の部分で、残りのシーズンで巻き返すためのカギは?
「得点力です。僕たちは得点力があまりないので、アウトナンバーの簡単な2点を取ったりとか、そういったところを1本1本しっかり決めて行けるようになれば、もっと点が取れるようになると思っています」
Q レベルアップしたいという思いで今季特に取り組んでいるプレーはありますか?
「ドライブからのキックアウトはずっとやり続けていかなければいけないです。そこはもっと精度を上げられるようにしていきたいと思います」
Q 先ほどコミュニケーションの話も出ましたが、大阪は他のチームに比べると英語でのコミュニケーションが大事という気がします。外国籍選手やアイラ・ブラウンとのコミュニケーションはどんな感じでやっているのですか? また、英語の理解度が上がったという手応えはありますか?
「聴く分には大体何を言っているかわかるんですけど、僕たちが言うのは単語、単語という感じで何とかなっているかなと…。あとは選手にも日本語と英語を話す人がいっぱいいるので、彼らに頼ったり、教えてもらったりしながら、コミュニケーションを取るようにしています」
Q 英語をもっと勉強しておけば…みたいに思うことはありますか?
「やはり日常会話をすることによってもっと仲良くなれたりとかあるので、そういった部分ではちょっと喋れたほうがよかったかなというのはあります」
Q 故郷の大阪でプレーしていてよかったなと思えることは?
「一番は家族が見に来やすいことです。よく試合を見に来てくれるので、その部分では大阪で良かったなと思います」
Q 最後の質問になります。この24時間でちょっとだけ幸せだったこと、何かありますか?
「昨日は美味しいお肉を食べました。蔓防なので早めに行って、6時くらいから美味しい肉を食べてから家に帰りました」
Q タンパク質を摂ることは大事ですよね?
「美味しいお肉を食べると元気が出るので、しっかり食べさせていただきました」
文:青木 崇
【Bリーガーインタビュー】
【Bリーガーインタビュー】大阪エヴェッサ 31番PG 木下誠(取材日:2022年3月2日)
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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