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野球 コラム 2026年6月7日

松井裕樹、防御率0点台でも納得しない

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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笑顔で練習に向かう松井

順調に登板を重ね、一定の好結果を残している。サンディエゴ・パドレス松井 裕樹(30)は、2月19日に左内転筋を負傷し、メジャー復帰は5月。1カ月が経過し、6月5日時点で11試合(17イニング)、防御率0.53だ。

三振数はイニング数を上回る19、1イニングあたりに出した走者数を表すWHIPでは0.94の好成績だ。だが、当の松井は納得していない。満足もしていない。

メジャーリーグ中継2026

「結局、だって3点入れちゃった、っていう印象しか残らないわけじゃないですか」

どういうことか。今季の松井は5月時点での役割は、劣勢時のリリーフ。1イニングだけではなく、回またぎの複数イニングを任されている。

例えば、先発投手が無死満塁で降板。そして松井の出番がくる。先発投手が残した走者をホームにかえしてしまった。ルール上、それは松井の自責点にはならない。つまり、防御率は悪化しない。だが、チームは3失点。先発投手にも自責点3が記録される。先のコメントは、そのような状況を受けての発言だ。

「(防御率0点台は)たまたまですよ。結局、人(前の投手)のランナーも返しちゃってる。結果的には0、0が続いてますけど、そこはまだまだですね」

キャリアのほとんどをリリーフとして過ごしている。楽天時代は、絶対的な守護神として通算236セーブ。10代から先輩のリリーフ投手陣が、支え合う姿を見て育った。だからこそ「持ちつ持たれつ、ですからね」と表現する。その気持ちは、メジャー移籍後も変わっていない。

キャッチボールで調整する松井

パドレスはメジャー最強のリリーフ陣を誇る。左腕のモレホン、右腕はアダムとエストラーダ、そしてクローザーは防御率1.05、25回2/3で50三振を奪っているミラーだ。

松井の目標は勝利継投に入ること。しかし、現状では難しいことも理解している。だが、勝利継投の機会が巡らない、ということでもない。チーム状況、投手の登板機会で必ずどこかで投げる機会がある。

メジャーでは、レギュラーシーズン中、基本的に3連投はしない。2連投すれば、必ず1日は登板しない日がある。2連投→1日休み→2連投の5日間で4登板も、基本的には避けられる。年間で疲労や球数を管理し、負傷を防ぐためだ。そのタイミングが松井にとってはアピールのチャンスだ。

「後ろ3人使えません、という状況が(実際に)あった。そういう日に勝ち展開がきたら、(自分の登板が)ありますよね。連戦になれば、だれか(勝利継投が)1人、2人いないのが当たり前なので。そうなったときに、選ばれるように」

メジャー3年目。契約は2028年シーズンまである。勝利継投を託されるためにレベルアップし続けなければならない。過去2シーズンで結果を出し続け、生き抜く難しさは身をもって体感している。

今は、いかなる登板機会にも備える。塁上に引き継ぐ走者がいるピンチでも抑えるための技術を磨き、「0」を刻む。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

J SPORTS編集部

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