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その2本目に残れない日本チームが、今季の前半戦においてはや2回目を記録して、一体どういうことだ?そこに何があったのだとまた憤り。
常に浮力を求めていた佐藤幸椰(雪印メグミルク)
■日本代表に渦巻く、失格の憂き目
これか、よくわかったよ。
年明け直近の試合、札幌女子W杯での出来事だった。
女子代表入りに王手をかけた注目の小林諭果(CHINTAI)が予選を通過した飛距離であるのに1本目にその姿はなく。ウエスト部分の余分でひっそりとスーツ違反によりはじかれていた。さらに新進気鋭の一戸くる実(CHINTAI)も同様なスーツ違反で失格、予選通過ならず。そこに計測する人により一定ではないのでは?との疑念が生じた。いつも秀逸なジャンプスーツをメイクするミズノの担当者がこれで大丈夫と、入念に仕上げ修正を施したスーツが、なぜか失格の憂き目に合うのだ。
また男子ではスーツはもとより、スキーがマイナス6cmとなり見るも定かに翼を奪われた佐藤幸椰(雪印メグミルク)がふうと気を吐き、大倉山のフィニッシュゾーンに静かにたたずんでいた。4ヒルズ直後のザコパネW杯をスキップして急遽帰国した日本チームは国内調整に徹して、続く地元札幌W杯に懸けていこうとしていた。
「なんでしょうね、自分の選択でスキーコントロールしやすい短めなスキーにしました。ですが浮力が大きく違って、空中の感覚から何から。それに慣れてさらに遠くへ進んでいきたく思うのですが、なかなか上手くいかなくて…、でもなんとかしますよ!」
その気持ち、痛いほどによくわかった。
佐藤幸椰(雪印メグミルク)はHBC杯で3位に滑り込んだ
久しぶりに札幌大倉山で出会えた小柄な彼は、淡々と話を進めた。
「スキーを短くしたのは、自分で選択した道なのです。あのストッフのように短めなスキーを使用して空中コントロールを重視してみた結果ですが、手応えを得るには時間がかかります。いまは、その狭間にいて。もう、やるしかないんです」
そこにちょうど岡部孝信監督がコーチボックスからリフトで降りてきた。日陰の通路で声をかけてみる。
「心配というか、要因はわかっていますから。サッツしてすぐに浮力を受けられない本人が一番つらい。アドバイスしながら、その気持ちを汲んでやりながらですね。必ず自分で這い上がってくるでしょう。ユキヤはそれができる選手なのです」
過去にスキーを4cm切られる理不尽なルールに翻弄され、とても苦慮した岡部選手、その復活劇も涙なくしては語られない。
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