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大会前日に記者会見に臨んだガイガー(左)、小林陵侑(中央)、佐藤幸椰(右)
その札幌W杯で連日、宮平ジャパンは表彰台を飾った。
初日のナイトゲームでは礼儀礼節がありコメントもじつにしっかりとしている佐藤幸椰(雪印メグミルク)が2本目に、荒れる風を切り裂いて飛距離を伸ばし優勝。翌日、日曜には小林陵が3位となった。
今季、通算ともに2勝目を挙げた佐藤幸椰(中央)今季初勝利をあげるなど飛躍のシーズンとなっている。
と語るのが、温和であり選手との対話を入念に施す宮平秀治ヘッドコーチである。
いよいよチームJPNにはまとまりがでてきた。
宮平ジャパンのメンバーはひとときの帰国と2試合を戦い、それから幾ばくかの安らぎを経た後、W杯の欧州へと再び旅立った。
すぐの土日には、オーバー150m超の巨大な台として有名なビリンゲン(ドイツ)、さらには伝統あるフライングジャンプのクルム・バドミッテンドルフ(オーストリア)という盛り上がる一戦が控えている。
雪不足でどうやら風の具合が、またあやしくなりそうなビリンゲンでは地元出身のライエ(ドイツ)の表彰台が切に望まれ、またFHクルムではついにイエロービブを手に入れたクラフト(オーストリア)の圧勝が期待される。 小柄な勇者クラフトは前年の札幌W杯で連勝したときと比べ、さらにテクニックを昇華させているのがよく見てとれた。
クラフトは微笑みを絶やさずにそう語った。
現在僅差でランキング1位のクラフト。小林陵侑から王座奪還なるか。
日本選手では、過去にビリンゲンとクルムで優勝している葛西紀明(土屋ホーム)に今季の出場がみられないのが残念である。が、そこは実力の世界、本人は気持ちを切り替えて国内の試合を回り、再度の浮上を狙っている。
今シーズン中盤から後半にかけて、ポーランドチームは盛大な観客が大声援を送り、そのなかで英雄ストッフが優勝。観客が歓声に沸いた地元のザコパネを経て疲労困憊モードにあったクバツキ、ジラ、ストッフは、この2月から3月にかけての欧州での戦いは心を落ち着かせて臨むことができるため、上昇が見込まれる。
文:岩瀬 孝文
岩瀬 孝文
ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。
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