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フィギュア スケート コラム 2023年7月31日

スポーツ科学の必要性について | 町田樹のスポーツアカデミア 【Dialogue:研究者、スポーツを斬る】 ~ポスト・スポーツの先を見据えて~

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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M:なるほど。もし若き学生、あるいは学生じゃなくても、あらゆる方が自分もスポーツ社会学の研究者になりたい、目指したいと志した場合に、どういうことを努力すれば、キャリアの可能性って開けるでしょうか。スポーツ社会学にとってどのようなスキルが重要なんでしょうか。

Y:やっぱりスポーツっていいものだし、美しいものだし、絶対的に正義だというふうに思われている。やっぱりいいものだ。でも、ちょっと外して見てみた時にスポーツはいろんな問題を抱えていると思うんですよ。自然環境を破壊していることもあるし、女性を差別していることもある。黒人差別だってスポーツの中で今日も行われている。でも逆に、スポーツはそれを挽回していく。逆転していく。あるいは差別を撤廃したり、もしかしたらこれだけ地球環境を壊してきた人間のあり方を反省したりするためのフィールドとして、スポーツを作り変えることだってできるかもしれない。だから、スポーツの常識をやっぱり疑う。「ちょっとおかしいな」という感性。これを磨いていく。おかしいと思ったらそれを調べていく。なぜこれが常識なんだろうということを、自分の中で転換してみる。今までAとBがつながっていて、それ当たり前だったんだけど「いや、Cという回路もあるよね」とか。ちょっと思考を転換したり、違和感を大事にしたり。そういうことがカルチュラル・スタディーズやスポーツ社会学にとっては大事な技法というか、感性かなと思います。

今後の展望

今後の展望

M:なるほど。

Y:私はわりとクリティカルにスポーツを分析したり語るタイプなので「スポーツ嫌いなんですか」って言われたり、書かれたりすることは多いんだけれど、それは一番違っています。スポーツが大事で、スポーツが大好きだからこそ、スポーツにどんな可能性があるのかなということを探りたいんですよね。だから、スポーツをクリティカルに日本語で言えば、批判的に捉えることとスポーツを愛することは、私は矛盾してなくて表裏一体。その感性がやっぱりスポーツを社会学したり、カルチュラル・スタディーズをしたりするためにすごく重要なファクターだなと思っています。

M:そんな山本先生ですけれども、今後スポーツ社会学の研究者としてどんな展望を考えておられるんでしょうか。

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