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フィギュア スケート コラム 2023年1月1日

【新春特別コラム】ありがとう羽生結弦さん。これからも、よろしく。|J SPORTSフィギュアスケート班の素敵な思い出

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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口数の少ない選手もいます。話し始めたら延々止まらなくなってしまう、おしゃべりさんも時々います。こちらが辛くなるほど肩を落とす若手や、泣きながらインタビューエリアを素通りしたた後、しばらく後に毅然とした態度で戻ってきてくれた大物も。

もちろん羽生さんは、常に丁寧に、真摯に、こちらの問いに答えてくれました。超がつくほどのスーパースターですから、世界選手権ともなれば、世界各国のテレビ局からインタビューを受けます。J SPORTSの専用エリアにたどり着く頃には、すでに5回以上も似たような質問に繰り返し答えた後です。それでも羽生さんは、すべてのインタビューに対して、決して手を抜くことはありませんでした。

早くロッカールームへ帰りたいと思うことだって、きっとあったはずです。痛む足首を少しでも楽にするために、スケート靴を脱ぎ、氷嚢で足首をぐるぐる巻きにした状態で、「さあ、やりましょう!」とさわやかな表情でカメラの前に立ってくれたことも。

そうそう、羽生さんがわたしたちに見せてくれたのは、満面の笑みばかりではありませんでした。猛烈に早口なときもありました。たいてい、そんなときは、「くやしいです」という一言から始まるのですが……。

頭の回転がすさまじく速く、しかも打てば打っただけ響くタイプ。だからこそ羽生さんの思いを言葉にしてもらう作業は、とびきり刺激的でした。どんな角度から質問を投げかけようか、どんな言葉を使おうか。インタビューエリアで羽生さんを待ちながら、考えを巡らせる時間は、とてつもなく緊張感あふれるものでした。羽生さんとの対話は、いつだって真剣勝負でした。

恥ずかしながら、勝負どころじゃなかったときのほうが多かったかもしれません。たとえば2017年、ヘルシンキで開かれた世界選手権の、男子フリー直後でした。ショート5位で折り返した羽生さんが、FS「Hope & Legacy」で4回転4本を含む全ジャンプ要素を完璧に決め、スピンやステップでレベル4を並べ、自身の持つFS歴代最高得点を4点近く塗り替え、SP首位との10点以上の差をひっくり返して逆転優勝を果たしてしまったものですから……もはや見ている側としては冷静さを保てなくなっていたんですね。思わず「鳥肌が立ちました」と、正直な感想が口から飛び出してしまいました。挙句の果てに「どうして羽生さんはそんなに強いんですか?」と、小学生並みの質問さしています。

それくらい、あの日の羽生さんも、神がかっていました。



わたしたちに寂しがる隙など与えずに、あっという間に次のステージへと飛び移ると、羽生さんは全速力で滑り出しています。もっと上手くなりたい、もっと強くなりたい。死力を尽くしたい。こう真っ直ぐに宣言して、高く美しい理想を追い求める旅を続けるのです。限界のない世界を、この先もわたしたちに見せてくれるのでしょう。羽生結弦さんのフィギュアスケーターとしてのキャリアは、さらなる熱と価値を帯びていくに違いありません。

文:J SPORTS編集部

J SPORTS編集部

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